昨年,母がかなり深刻な認知症であることがわかり,どうやって介護するか,真剣にかんがえなければならなくなった. このブログにはこれまで書いてこなかったが,ここに,これまでのことを中心にまとめる.
認知症は通常,それほど急速には進行しないもののようだ. 母もだいぶまえから兆候はあったのだとおもうが,あまり気にしていなかった. もっと気をつけていれば,対策もあったのかもしれない.
深刻さがわかったのは,夢でみたらしい祖父や祖母 (母の父や母) のことを現実のように錯覚するようになったことだ. しかし,その時点ではまだ,とくに対策はしていなかった. そのうち,くすりをのむのを拒否したり,たべものとそうでないものをまぜたり,いろいろ不審な行動がみられるようになった.
ちかくの内科医に毎月かかっていたが,そこで脳の MRI をとることをすすめられてはじめて,対策をかんがえはじめた. MRI 画像では,海馬などに萎縮がみられて,特発性正常圧水頭症のうたがいがあるので,より精密な検査をうけたほうがよいということだった.
東京医科大学でさらに検査した結果,水頭症かどうか確定させるために髄液をぬく検査をうけることをすすめられて,入院を予約した. しかし,東京医大のベッドがあかないうちに体調が悪化して,べつの病院に入院することになった. 体調が回復しないまま東京医大に転院したが,その状態では検査ができないということだった. そのため,検査しないまま,もとの病院にさらにしばらく入院することになった. 体調は徐々に回復したが,介護認定は要介護 4 にまでなった.
その後,病院から介護老人保健施設 (老健) にうつった. 老健にはたまに顔をあわせにいく程度だったので,こまかいようすはわからない. しかし,そこできいたかぎりでは,比較的おだやかな生活をおくっていたようだ.
5 か月ほど老健ですごしてから,ようやく自宅にもどってきた. 体力はだいぶ回復し,認知症の症状もかぎられたものしかみられなかったが,水頭症の検査はあいかわらずしないままになっている. 要介護 4 であり認知症があるので自宅で世話できるかどうか自信がもてなかったが,これまでおよそ 2 か月間,週 5 日はデイサービスを利用しながら,自宅で介護してきた. そのあいだにはいろいろなことがあったが,それらについては別項目で書くことにする.