新型コロナ (COVID-19) の治療のための医療用のマスク,フェイスシールド,防護服などが不足している. そこで,一般向けの銅箔製品にくわえて,フェイスシールドの製造・販売をてがけようとしている. ちかくの診療所や病院の協力をもとめて試作品をためしてもらっているが,およそのつくりかたや構造はきまったので,ここでは Magic Shield と呼んでいるそのフェイスシールドの概要をしめす.
ローテクによる製造法
フェイスシールドをつくる方法として 3D プリンタをつかうものがよく紹介されているが,Magic Shield は 3D プリンタや他の高価なツールをつかわないローテクによるものだ. 私も通常は 3D プリンタでつくったものの販売をおもな仕事としている. しかし,フェイスシールドをつくるのに 3D プリンタをつかうのは時間がかかりすぎる. 不足しているものをおぎなうには,できるだけ短時間で多量につくる方法をくふうするべきだとおもう. しかも,価格もできるだけやすくおさえるべきだとおもう. そこで,短時間で安い材料,安いツールでつくれる Magic Shield を考案した. 5 分程度で 1 枚つくれることをめざしているが,まだそこまで時間短縮されていない.
最初の写真が比較的使用状態にちかい写真,2 番めの写真はヘッドバンドをのばしたところだ. 写真ではわかりにくいが,前面の板がヘッドバンドよりまえに,はりだすようになっていて, 頭に密着するヘッドバンドとの距離は調整できる. ヘッドバンドにゴムをつかっている製品が多いが,そうすると頭がおおきいひとは強くしめつけられることになるので,しめつけの強さを自由にえらべるようにしている.
追記 (2020-5-26):
その後もうすこしきれいに穴があけられるようになったので,現在の Magic Shield の写真をしめす.
本体にあけたヘッドバンドをとおす穴が端によっているのは,あまり内側に穴があけられないパンチを使用しているためだ.
材料
まず材料として PET がよく使用されているので,適当ですぐ入手できる PET 板がないかとしらべた結果,サイズが 670 mm × 1460 mm のものが比較的低価格で入手しやすく,むだなくフェイスシールドがつくれることがわかった. 販売元で切断してもらうこともできるが,コストがかかるのでもとのサイズのまま買って自分で 12 枚に切断する方法をとっている. そのほうが自由に設計変更ができる. 市販のフェイスシールドにあわせて厚さは 0.5 mm にしてみたが,もうすこしうすいほうが透明度がたかいし,やわらかいほうがよいという声もあるので,つぎに買うときは 0.3 mm くらいにしてみようとおもう. PET 板には品質・価格がちがう数種類があるが,APET という安価なもので問題ないようにおもう.
あとで登場するマジックテープがもうひとつの材料だが,基本的に材料はこれら 2 つだけだ. 額にあたる部分にスポンジがあるほうがよいという意見もすくなからずあるので,それは今後の検討事項だ.
作業衣や製造時の環境
ここからさきは製造法の説明になるが,そのまえに作業衣や製造時の環境についてすこし書いておく. 作業者がコロナウィルスで汚染されていることもかんがえられるので,作業前に手をあらうのはもちろん,マスク,手袋,帽子の着用が必要だろう. 作業用の机も清潔にたもつ必要があるが,床もフェイスシールドを落としてもだいじょうぶなようにしておく必要があるだろう. 下の写真の帽子は静電気を防止するためのもののようで目的がすこしちがうが,頭をすっぽりおおえる点はぐあいがよい.
切断と四隅の処理
おおきなサイズの PET 板を買うとどうやって切断するかがひとつの課題になる. たまたまあった白ボール紙をつないで PET 板の半分よりすこしおおきなサイズにし,フェイスシールド 6 枚の切断位置をそこに書きこんだ. 左下の写真がこの紙だが,線がほそいのですこしわかり この紙と PET 板とをクリップでとめて,切断位置にアルミ板を置いてカッターで切断している. PET 板のよいところはカッターで容易に切断できることだ. 塩化ビニル板もためしてみたが,これはカッターで切りにくい.
切るときにカッターにあてるのがアルミ板である必要はかならずしもないが,てもとにある材料のなかではこれが一番適当だとかんがえた. 裏にはすべりどめのゴムがはってある.
フェイスシールドは前面の板とヘッドバンドをくみあわせてつくるが,Magic Shield ではヘッドバンドもおなじ PET 板でつくるようにしている. こちらは幅 25 mm,ながさ 670 mm (つまり板の幅そのまま) に切断するが,切断法は前面の板と同様だ.
切断したままの PET 板は四隅がとがっていて危険だ. そこで,フェイスシールドの上側には,紙のかどをワンタッチできりとれるツールを使用している. かどをおおきくきりとるものではプラスティックはきれないので,「かどまる PRO」という,ちいさな曲率半径できりとれるものを使用している. 左下が かどまる PRO の写真であり,下側の「S」で PET のかどをきりとる. 右下がきりとったあとの PET 板だ. かどまる PRO の特徴は 3 種類の曲率半径でかどをきりとれることだが,S 以外では PET はきれないので,この特徴はいかせていない.
フェイスシールドの下側はよりおおきくきりとる必要があるとかんがえられる. そこで,ここはおおきな曲率半径で端をきりとったボール紙を PET 板にあてて,ボール紙にそってはさみできりとるようにしている. はさみをつかう理由は,カッターで曲線にそってきるのはむずかしいということだ.
穴あけ
前面の板にはヘッドバンドをとおすための穴をあける必要がある. 丸穴なら普通のパンチであければよいが,ヘッドバンドは幅を 25 mm としたので,27 mm くらいの細長い穴をあける必要がある. 細長い穴をプラスティックの内側にあけることができるツールはあまりない. そこで,最初はパンチ穴を 4 つあけて,それらをカッターでつなぐ方法をとった (この項目のフェイスシールドの写真はその方法でつくったものだ). 外側の穴をあけるには普通のパンチでよいので,いくらでも買うことができる.
しかし,丸穴でも内側の穴があけられる安価なパンチはすくない. ためしに買ってみたものは,内側の穴をあけるためには改造が必要だった. 最初の 2 つの写真が実際に使用したパンチだ (おなじパンチの写真). 3 つめの写真のパンチもためしてみたものの実際にはつかわなかった.
4 つの穴をつなぐのにもそれなりに時間がかかるので,結局,あきらめてすこしたかい長穴用のパンチを買ったが,まだ実際に使用してはいない.
パンチ穴をすみやかに正確な位置にあけるために,パンチにゲージつきの紙をはりつけて使用するようにしている. これがないと位置あわせに時間がかかり,それでも精度がなかなか確保できない. そのため,すでに使用した 2 つのパンチにはゲージつきの紙がはりつけてあるのが写真でわかる.
ヘッドバンドとその固定
世にあるフェイスシールドのなかにはヘッドバンドをゴムバンドでとめるものが多いが,それだと頭がおおきいひとはつよくしめつけられることになる. そこで,Magic Shiled ではマジックテープで固定するようにしている. それが Magic Shield というなまえの由来だ. ヘッドバンドも四隅をかどまるで切断したあと,粘着剤つきのマジックテープをはりつける. 幅 16 mm のテープを使用することにしたが,25 mm のものを使用するなら,ヘッドバンドの幅をもうすこしひろげる必要があるだろう. (ただし,下の写真では片側だけ 25 mm のマジックテープを使用している.)
マジックテープつきのヘッドバンドを前面の板の穴にとおすには,すこしくふうが必要だ. ヘッドバンドとおなじ幅の PET 板を下の写真のようにマジックテープのうえにかさねれば,容易にとおすことができる.
包装
これでフェイスシールドは完成だが,1 枚ずつ包装する必要がある. 食品用のラップの使用もかんがえたが,あつかいにくいのでやめた. ヘッドバンドを曲げないまま包装するため,現在は 45 リットルのポリ袋を使用している. この袋は深さはぎりぎりだが,幅は 2 倍以上ある. そこで,2 回おりまげたうえ口を折りかえして,2 箇所をテープでとめている. これで完成だ.
関連資料
このページの内容をもとにして作成した資料「フェイスシールド・キットと製作例」(デイシン プライム にて販売しているフェイスシールド・キットに関するもの) があります.
追記
2020-5-30:
Apple などが厚さ 0.5 mm の PET 板の使用をすすめていたのでそれを使用するようにしていた.
しかし,0.5 mm のものは丈夫だが,透明度がややひくく,比較的重い.
そこで,厚さ 0.3 mm の PET 板を使用してみた.
これでも 0.5 mm のときとおなじデザインでつかえそうだ.
0.3 mm だと,加工するのはだいぶ容易になる.
かどまる PRO の M もつかえる.
長穴は PET 板を 2 枚かさねて穴をあけることができるので効率がよい.
3 枚でもあかないことはないが,穴をあけたあと刃がもとにもどりにくいので,2 枚のほうがよさそうだ.
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投稿者: ルイヴィトンコピー品 | 2020年08月12日 09:54
日時: 2020-08-12 09:54