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メディア・アート・イベント・エンターテイメント:音楽評

超はやいマルコヴィナの C.P.E. バッハ「ヴュルテンベルク・ソナタ」

C. P. E. バッハの 60 枚組の CD,それにふくまれるマルコヴィナの演奏についてはすでに書いたが,26 枚のマルコヴィナの演奏のなかにはめちゃくちゃはやいものがある. ヴュルテンベルク・ソナタ (Württemberg Sonaten) はとくにそうだ.

ヴュルテンベルク・ソナタの全曲録音は通常 2 枚組だ. ところが,マルコヴィナの演奏では全曲が 1 枚にはいっているだけでなく,さらにコンチェルトのピアノ独奏版やファンタジアなどがはいっている. 指がもつれている曲もある. なぜそこまではやく弾く必要があったのだろう. すくない枚数の CD におさめる必要があったのだろうか?

一方ではピアノならではの演奏もある. クラヴィコードならデリケートな演奏ができるとはいえ,ちからづよさには欠ける. ピアノでひくことによってダイナミクスが強調され,感動をあたえる部分がある. すぐれた演奏もあるのに,指がもつれているのは残念だ.

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