リベリアのエレン・サーリーフ大統領,同国の平和運動家レイマ・ボウィ,イエメンのタワックル・カルマンの 3 人がノーベル平和賞を受賞した. これらのひとびとのことを私はまったく知らないといってよい. アフリカの女性というと,すぐにおもいつくのは先日死去したワンガリ・マータイくらいだ. いかにアフリカについて無知であるかを感じ,もっと知るべきだと感じる.
タイトルからは概説書であるような感じをうけるが,内容はかなりしぼられている. 1 章,2 章では日本人や日本のマスコミがアフリカを誤解している,ただしくつたえていないと主張している. これだけで半分以上のページをつかっている. 誤解していることを知るのは重要だが,だからといって不適切な内容のテレビ番組をつるしあげるのに何 10 ページもつかう必要があるともおもえない.
3 章はアフリカの政治・経済について書いていて,この本のなかで一番,情報がある. 小泉元首相がアフリカ外交にちからをいれていたこと,しかしそれを日本の常任理事国いりにつなげることができなかったことなどが書かれている. 4章は日本がアフリカからまなぶものがあるかどうかがテーマだが,これはむしろ不毛なテーマだとおもえる. この章もあまり情報がない.
結局,興味をひかれる部分はあるものの,全体としては不毛な本だと結論せざるをえない.
評価: ★★☆☆☆
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NHK スペシャル 3 回分の内容を出版したものだ. 最近アフリカでおこっていることのスナップショットであり,話題はかぎられているが,アフリカにふるいイメージをもっているひとにはインパクトがあるだろう. 番組をみたひとはこの本を読むことによって短時間でその内容をおもいだすことができる. 写真も何枚かあるが,やはりビデオでみるのにくらべるとかぎられた情報しかつたえられない. みていないひとはビデオがみられればそのほうがよいだろう.
評価: ★★★☆☆
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アフリカ各国がかかえるさまざまな問題についてのべている. ジンバブエのムガベ大統領らによるデタラメな政策によってハイパーインフレをはじめとする破壊的な状況がおこったこと,勝手放題にふるまう中国人たち,アフリカからにげだして歌舞伎町などでぼったくりの商売をするひとびとなど. この本の最後にはいくつか,よい話もかかれているのだが,基本的には 「崩壊するアフリカ」 という印象をあたえる. アフリカはだめだとおもいたいひとたちの格好の材料になるのではないだろうか.
評価: ★★★☆☆
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もともと 2 冊だった本を 1 冊にまとめている. 前半はひたすら食にこだわっている. ゲテモノの話もあるが,ほかにはないおいしいものもある. 特大のウナギを料理した話,料理人に刺身をつくらせた話もある. 後半は宿が中心だか,もっとはばひろい話だ. マサイ族の家にとまったら,その妻といっしょに寝ることになったという話もある. アフリカも最近は変化がはげしいが,それ以前の時代の文化を知ることができる.
評価: ★★★☆☆
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