著者は Web 2.0 に否定的である.
「群衆の叡智」を信じず,価値あるものをつくるのはプロだという.
この点でウィキペディアにも否定的である.
タワーレコードの消滅がロングテールの終焉をもたらし,Amazon.com などが音楽の選択肢をへらしているという.
Google が価値を創造していないと書いている.
しかし,それはレコード販売に価値がないといっているようなものである.
どちらも消費者がえらびやすいようにオリジナルなものをならべているわけだから.
YouTube のゴミのやまのなかからおもしろいものをほりだすことのたいへんさを強調している.
しかし,かつては検索不能だった Web 上のテキストを Google が検索可能にしたことをかんがえれば,YouTube もそのうちもっとあつかいやすくなることを期待してもよいのではないだろうか.
MySpace におけるティーンエイジャーへの (静的な) 悪影響を論じているが,これは日本のケータイ・サイトの問題と共通している.
日本とはちがう点もあるが,比較する価値はあるだろう.
きくべき点はあるが,悲観的にすぎるようにおもえる.
評価: ★★★☆☆
関連リンク:
グーグルとウィキペディアとYouTube…@
,グーグルとウィキペディアとYouTube…@Amazon.co.jp.