コンピュータによる自己組織系のモデルをめざして (改訂版) [*1]

( プログラミング・シンポジウム '92 論文 ハイパー・テキスト版 )

金田 泰
日立製作所 中央研究所 [*2]


Written as Paper: ?/?/91 ( (C) 1992 by Information Processing Society of Japan ).
Created: 10/13/94, Updated: 10/3/95.

Warning! The original version of this paper was published by Information Processing Society of Japan.

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概要

パタン情報処理のよさをとりいれた自己組織的な記号情報処理のための 計算モデルである 化学的キャスティング・モデル (CCM) を提案する.CCM は,局所的に計算される秩序度関数の値が増加するように動作する プロダクション・システムである.CCM にもとづく言語処理系を作成してかんたんな実験をおこなった.その結果,N クウィーン問題などのくみあわせ問題の柔軟なプログラムが非常に簡潔に記述でき, 非常に効率的に実行できることがわかった.CCM を発展させれば,人間がもつ不完全性や非合理性までをもとりこみつつ, 分割統治法がうまく適用できない全体性や開放性をもつ問題をもあつかえるような 自己組織系をコンピュータのうえに実現し,それを数理解析するための 一歩となるとかんがえられる.

目次

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脚注

[*1] Toward a Model of Self-Organizing Systems on Computers, Central Research Laboratory, Hitachi, Ltd., Yasusi Kanada

[*2] 1994 年現在,新情報処理開発機構 (RWCP) つくば研究センタに出向中 (金田のページ参照).


Y. Kanada