ワークプレイスは直訳すれば「仕事場」となるが,外来語として使用されることがおおい.仕事の種類によってさまざまなワークプレイスが存在するはずだが,オフィスワークのための場所を意味していることがおおい.もともとは仕事をするための物理的な場所 (現実の場所) を意味し,ワーキングスペースやオフィスにちかい意味だったが,コンピュータ・ネットワークなどの発達にともなってオフィスワークが特定の場所にしばられないようになったため,サイバースペース (仮想の場所) としての意味ももつようになった.
現実の場所としてのワークプレイス
オフィスワークにおいては通常,個人ごとに机と椅子とがわりあてられる.これがその個人にとってのワークプレイスの中核である.近年,フリーアドレスつまり個人に固定的な場所をわりあてないスタイルのオフィスが増加しているが,わりあてられているあいだは机上のスペースと椅子とを個人が専有することにかわりはない.ワークプレイスにはさらに会議や会話などのためのスペースや収納,空調を始めとするさまざまな周辺的な設備がふくまれる.
仮想の場所としてのワークプレイス
仮想の場所としてのワークプレイスの定義はまださだまっていない.しかし,パソコンなどを使用して遠隔地からでも仕事ができるようにするためにはコミュニケーション,コラボレーション,Web やデータベースやひとの検索などの機能が必要であり,これらの機能をそなえたソフトウェア群がワークプレイスの中核だとかんがえられる.近年の傾向としてはグループウェアの一種であるソフトウェアやその一部が「ワークプレイス」と呼ばれることがおおい.IBM Workplace がその一例である.