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講師室では MacBook を Google につなぐのに問題なかったのだが,教室にもっていったとたんにつながらなくなった. そこで MacBook を再起動したのだが,それからしばらく,ほとんどアップルマークが表示されたままになってしまった. そこから 20 分ほどは授業ができず,そのあともあれこれためして,安定するまで 30 分以上かかった.

情報学部としてはできるだけはやく対面授業にもどすという方針だということをうけて,さっそく対面授業で演習を実施し,その後の授業も対面にした. しかし,インターネット論がある金曜日は授業数がすくないこともあってか,遠隔を希望する学生が多い. そのため,両方に良質なサービスをする必要があるのだが,これがなかなかおもうようにいかない.

このブログをはじめたころは,講義の期間中,比較的よく記事を書いてきた. しかし,だんだん書かなくなり,昨年度はついにひとつも記事を書かなかった. 基本的には,前年とちがう点だけを書くようになっている. 昨年度もなにも変えなかったわけではないが,記事を書きたいとおもうほど,あたらしいことはなかったということだ.

最後の講義の時間には,2 回めのレポートの採点結果を学生にフィードバックするとともに,その前日 (7 月 19 日) の仮想化研究会での発表内容を紹介するのにあてた. 反応はあまりよくなかったが,ネットワークに関する講義なので,その先端研究を紹介するのもよいのではないかとおもっている.

個人ブログの 「大学の講義で MacBook Air と Keynote をつかっている」で書いたように,この講義では MacBook Air と Keynote という Apple のソフトウェアをつかってきた. MacBook Air は軽量であつかいやすく,OS も Unix 系なので,そのうえでデモもしやすかった. Keynote は PowerPoint に似たソフトウェアなのだが,機能がうまくしぼりこまれている.

最近はあちこちで 「仮想化」 が注目されている. サーバの仮想化,ネットワークの仮想化などなど... しかし,それでは 「仮想化」 ってなにを意味しているのか,どれだけのひろがりがあるのか,とおもってしらべても,あまりきちんと書いているものがない. この講義でネットワーク仮想化をとりあげたので,そのついでにコンピュータの仮想化のことまではなした. その材料を Wikipedia にいれて紛糾するとこまるので,自分のサイト (調査と解説: 仮想化とは?) に書いた.

この講義では教科書として 井戸 伸彦 「
新しい情報ネットワーク教科書」,参考書のうちの 1 冊として 織田 薫, 坪山 博貴 「図解! よくわかるネットワークの仕組み」 を指定している. 講義のながれはおよそこの教科書にそってはいるが,教科書・参考書として指定したおもな理由はこの本の図を利用させてもらうためだ. これらの本とくに前者には図が多数収録されているのだが,その図の性質は対照的だ.

工学院大学ではこれまで 「マルチメディア工学」 という科目の一部の講義だけを担当してきた. 電気通信大学ではコンパイラの講義をしたことがある (ただい 1 学期間だけ) が,大学でネットワークの講義をしたことはまだない. しかし,会社のなかでは (1 回だけだが) ネットワークの講義と演習をしたことがある. 演習では Java による SIP 風プログラムをとりあげた.

イーサネットのネットワークは木構造でなければならない. ループをつくるとどうなるかは,実験してみるとだいたいわかる. 学生自身がやってみるとよいのだが,数 10 人の講義のなかで,ひとりひとりにためしてもらうのはむずかしい. だから,ビデオを用意した.