B 級オーディオ・マニアだった私にとって,アンプとチューナーをあわせたレシーバーという製品は魅力のあるものでした. なぜならば,独立したアンプとチューナーを買うよりコスト・パフォーマンスがよいことがおおいからです.
最初に買ったレシーバーはトリオ (現在のケンウッド) の KR-60 です.
KR-60
B 級マニアだった私はよくバーゲンで買い物をしましたが,このレシーバーもそうしたものです. 1 万円台だったと記憶しています. 当時としては比較的めずらしいプリセット型のチューナーをそなえています. 現在のチューナーでは選局は自動ですが,このときは自動選局などという気のきいたしかけはなかったので,あらかじめ 1 局ずつ手動で選局しなければなりません. 選局するときはパネルをあけて,各プリセットボタンの下にあるツマミを付属のドライバーでまわします (写真参照). 安価なレシーバーですからシグナル・メーターはついていませんが,チューニング用に 3 つのランプがついていて,どちらにまわせば同調するかがガイドされ,同調すると中央のランプがつくようになっています.
チューナーに関してはとくに不満はありませんが,電源回路がよわくてハムがでるのが難点でした. いまでも安価なレシーバーに関しては kakaku.com などでもハムに関する苦情がかかれていますが,たぶんこのレシーバーのほうがはるかにおおきなハムがでるとおもわれます.
日本ではこのレシーバーを買ったころ,すでにアンプとチューナーをあわせた製品はすくなくなっていました. それからしばらくのあいだ,安価なコンポでも,(すくなくともみかけ上) アンプとチューナーを分離したものがはやります. 私は 1988 年からしばらくアメリカでくらしましたが,このとき,日本にはあまりないレシーバーがアメリカではおおかったということをおぼえています. 私が買った 2 台目のレシーバーはこのときに買ったものです. アメリカを去るときにひとにゆずってきたので,写真がないだけでなく,現在では型名もわかりません. 値段もよくおぼえていませんが,199 ドルだったような気がします.
3 台目のレシーバーは私自身がつかうためではなく,他のエントリーにも書いたように母のためにごく最近,買った CR-D1 です. これには CD プレヤーもついています. いろいろついていて品質も比較的よいので,値段はそれなり (33550 円) です.
CR-D1
最近では日本でもレシーバーのよさがみなおされているようです. アンプについているツマミをあまりつかわないのであれば,レシーバーのほうが場所をとらないので日本の住宅にはあっているとおもわれます. もっとも,ラジカセで満足するひとにはそのほうがさらに場所をとらないのですが…