最近,日本では,とくに私の会社では情報漏洩防止やセキュリティ管理のために過敏になりすぎていると感じます. 情報をメールなどでおくったり,会社からもちだすことに関して,きびしい網がかぶせられています. 情報漏洩対策やセキュリティ管理のために膨大なコストがかけられています. そのなかには,たしかに必要なものもあるとおもうのですが,無駄なことにコストをかけているとおもわれることも多々あります.
情報漏洩を防止するための王道はなんでしょうか? 私は,それはできるだけ秘密情報をつくらないことだとおもいます. 秘密にする必要のない情報も,現状ではそれを会社のなかでつくると 「社外秘」 とされてしまいます. いったん 「社外秘」 になると,それを社外にもちだすには許可をうける必要が生じることになって,管理コストがかかってしまいます.
いまのところは社内でつくった情報を 「社外秘」 にせずにすませる適切な方法がないので,最近,私は 「社外秘」 になるべきでない情報はなるべく会社の外で (たいていは自宅で) 生産するようにしています. 公開された論文や Web の調査からつくられる情報のおおくは社外秘にする必要がない,むしろこれらは,できるだけひろく利用してもらったほうがよいと私はかんがえています. そこで,こういう調査は自宅でおこなって,結果はすぐに Web にのせるようにしています. 「調査と解説」 に最近のせている情報はこういうかんがえにもとづいて書いたものです. できるだけひろく利用できるようにするということから,ここにのせた情報はできるだけパブリック・ドメインにしようとしています. 私自身が利用するばあいでも,いちいち引用元を書かなければならないのは不便だからです.
情報漏洩防止の話のはずなのに著作権に関することまで書いてしまいましたが,要は知的財産をがめつくまもろうとすると必要以上にコストがかかってしまうので,ちょうどよいやりかたをみつける必要があるということになります.
関連項目 (2008-11-15 追記):