庭に緑があれば,いかにも環境によさそうですが,ほんとうにそうでしょうか? 庭に植物があれば光合成によって炭素 (CO2) が固定されますが,庭のひろさがきまっている以上は,いつまでも成長しつづけることはできません. 不要になった葉や木の枝を処分すると,CO2 はかえってふえてしまうのだとおもえます.
不要になった葉を庭で堆肥にすると,そこにふくまれていた炭素は分解されて CO2 にもどります. さしひき 0 になるわけです. ただし,緑があることによってヒートアイランド現象が緩和されたとすれば,そのぶんのエアコン使用による CO2 排出はへったかもしれません.
しかし,不要な枝や葉はしばしばゴミとしてだされています. そうすると,それらは清掃工場でもやされることになります. 工場にはこぶにも,工場でもやすのにも,化石燃料がつかわれます. その結果,たぶんエアコン使用量減少の効果をうわまわる CO2 が排出されることになるでしょう. したがって,温暖化防止を目的とするならば,枝や葉をゴミとしてすててはならないということになります.
固定した炭素をもっと有効に利用するにはどうしたらよいでしょうか? ゴミにださず分解もさせないためには,食べてしまえばよいわけです. つまり,自家農園をつくって,できた野菜や果物などをたべれば,そのぶんの炭素は有効に利用したことになります (ただし,そのぶんの炭素がどこかでもやされて CO2 にもどされないかどうかはわかりませんが,それはもはや私にはどうしようもありません). 野菜や果物をとおくからはこぶのにかかる燃料も節約されることになります.
このようにかんがえてくると,温暖化対策としては,庭に木や花をうえても効果はなくて,自家農園をつくるのがよいということになります. 当然といえば当然ですが,自給自足にちかい生活をすれば,それだけ環境破壊がふせげるということです. 私もすこしまじめにそれをかんがえてみようとおもいます.
関連項目 (2008-6-29 追記):
自給自足のススメ (?!)