現在の経済・社会がもとめているのはクリエイティビティであり,都市が成長するのに必要な 「3 つの T」 は技術 (technology),才能 (talent),寛容性 (tolerance,ゲイを許容する) だと著者はいう. これらをもつ都市,たとえばオースティン,サンフランシスコ,シアトル,ボストンなどにクリエイティブ・クラス (新たな経済階級) のひとびとがあつまって活性化する. シリコン・バレーはこれらの都市のモデルにはなりえないし,著者の大学があるピッツバーグもおくれをとっている.
いろいろと刺激的な内容をふくむ本である. アメリカの都市を中心に論じていて,おなじ基準では日本の都市はひくい評価をうけることになるだろうが,たとえば東京は著者のいうクリエイティビティがゆたかな都市であるようにおもえる. 訳も基本的にはよみやすいが,重要なキーワードである social capital (ソーシャル・キャピタル) を 「社会資本」 と訳しているのは誤訳だろう.
評価: ★★★★☆
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コメント (1)
誤訳じゃないよ。
投稿者: 匿名 | 2010年01月29日 11:47
日時: 2010-01-29 11:47