米国人の大多数はオバマ大統領を歓迎しているようだ. しかし,白人のなかには黒人大統領の誕生を良からぬこととおもっているひともいるはずだ. 暗殺というようなことがおこらなければよいが…
「諸君!」 1 月号には 柴山 哲也 が 「オバマと強欲資本主義の戦争がはじまった」 という記事を書いているが,そのなかでオバマをケネディ大統領やキング牧師とともに論じている. この記事のなかではふれられていないが,2 人とも暗殺されたことはいうまでもない.
当時とくらべれば,暗殺をふせぐ技術もすすんでいるにちがいない. 実際,ここしばらくは要職にある人物の暗殺事件はおこっていない. その理由として技術的な問題以外に,近年はアメリカ経済が調子よくて政治的にもそれほどきびしい対立がなかったこともあるかもしれない. しかし,その点では現在は経済的にきびしい状況にあり,政治的な対立もおこりやすい状況になっているとかんがえられる. したがって,「諸君!」 の記事をよむまえから,この問題に関しては不安を感じずにはいられなかった.
暗殺事件がなかったとはいっても,2001 年には 9.11 というような大事件がおこっている. いま暗殺がおこったとしても,あのときほどおどろくことはないだろう.
最初に書いたように,いまは大多数のアメリカ人がオバマ大統領を祝福している. 経済政策もうまくいって,この状態がずっとつづいてほしいものだ. (写真は 「idiot at the table: オバマ候補の躍進」 から借用しました.)
2008-1-18 追記:
「中央公論」 1 月号では 阿川 尚之 がオバマをリンカンと比較している.
リンカンもまた暗殺された大統領のひとりである.
なぜこのように暗殺されたひとと,つぎつぎに比較されることになるのだろうか?
関連項目 (2009-10-10 追記):