アメリカ人は冷静に判断すればマケインをえらんだはずなのに,まちがってオバマをえらんでしまったという. 著者はオバマ自身の能力にも否定的だが,オバマのスタッフや,これまでの民主党政権とくにカーター政権に対する評価がひくい.
著者はまた,オバマ暗殺の可能性を示唆し,アメリカへのあらたなテロの可能性を指摘する.
著者は国際紛争を解決する最終手段は戦争しかないという. そして,1929 年の大恐慌からアメリカをすくったのはニューディール政策ではなくて第 2 世界大戦だという. それなのに民主党政権はいつも緊張をきらい,外交で失敗するという.
しかし,そういう戦略が現代のアジアにおいては 「合理性のあるものになってきている」 ともいう. また,アメリカ経済回復への可能性のひとつとして,大規模な代替エネルギー産業を起こすことだとも書いている. 全体のトーンはオバマ大統領に否定的だが,よくみれば可能性もしめしている. そして,代替エネルギー政策をはじめとして,実際にオバマはその方向にむかっているようにみえる. 過去にとらわれた著者のおおくの言説よりも,こうした可能性に期待をかけたい.
評価: ★★★☆☆
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関連項目 (2009-10-10 追記):