4 月 22 日の NHK 「視点・論点」 は詩作家の 荒川 洋治 による 「聞こえる言葉」 だった. 電車のなかなどで,ちかくにいあわせたひとの話をきいて,いろいろ想像をめぐらすところを語っていた. これは私が voiscape というあたらしいメディアを開発して実現したかった世界につながる内容だったので,印象的だった.
視点・論点の話の内容はあとでブログに紹介されているので,それを確認してから書こうとおもっていて,おそくなった. まだブログにはあらわれていないのだが,とりあえず書くことにした.
だいたいの内容は 「amahamo(mo) 2009-04-23 視点・論点」 にも紹介されている. 「電車に乗っていたら、3 人の 20 歳くらいの青年が野球の話をしていた。 3 人とも、とても詳しい。 話のスピード・流れは見事なもの。 3 人の言葉の量のバランスも絶妙。 近くで聞いていて楽しかった。 降りる駅に着いてしまったので 5 分くらいの出来事だったが、いつまでも聞いていたい、そんな楽しい気持ちになった。」
きかなくてもよい他人の話はききたくない,あるいは他人に話をきかれたくない,というひとがふえているようにもおもえる. しかし,秘密ではない話をひとにきかれたり,きいたりすることで,世界をひろげることができるだろう. ばあいによってはそれがデマにつながることもあるだろうが,現在ではインターネットをはじめ,確認する手段はいろいろあるので,むかしにくらべるとデマはひろがりにくくなっているだろう. インターネットで 2 ちゃんねるや他人が書いたブログなどをみてもいろいろな世界を想像することができるが,会話にはそういう文字メディアではつたえにくいものがふくまれている. voiscape についてかんがえるとき,会社での暗黙知の共有というような実用的な目的をおもにかんがえていたが,荒川 洋治 の話はもっと別の世界をおしえてくれた.