夏場はプランターに朝だけ水をやっても,夕方にはすっかりかわいていることがおおい. ナスをしおれさせてしまった結果,まずくなってしまったことは 「過酷な環境のため,まずくなったナス」 という項目に書いた. この問題を解決するため,昨年つくってあった自動給水装置がやくにたった. 日中に徐々に水をやることによって,1 日中,水をきらさないようにして,かつ節水も実現できた. ここではそのつくりかたなどについて書くことにする.
昨年,プランターによる野菜の栽培をはじめた. そのときは毎日 1 回,水をやればよいとおもっていた. しかし,旅行などで水やりができなくなることがあるだろう. そういうとき,自動給水のしかけがあれば,しのぐことができる.
水道管直結にすれば定期的に水をやるのは容易だ. そのためのしかけそのものはそれほど高価ではない. カクダイの マカロニホース はさまざまな部品をあわせて使用することによって,おおくのプランターに給水することができる (下図). 高価ではないといっても,ひとつひとつの部品 (ホース, 滴下エンド, 滴下ニップル, ミニチーズなど) が 1 個あたり 50 円 ~ 200 円くらいするので,それらをプランターの数だけ (10 個くらいずつ) そろえると,5000 円くらいはかかる. 10 個くらいというのは地面においた中型のプランターのことであり,壁にかけた個小型のプランターには,いまのところ,つかっていない. その理由は,プランターの地面からのたかさがまちまちでうまく給水できないとかんがえられたことと,100 円のプランターのために何百円もかけるのはバランスがわるいとかんがえたことだ.
しかし,プランターをおいた場所のちかくには水道設備がなく,そこまで水道をひくにはカネがかかる. そこで,とりあえずは10 リットルのポリ容器 (左の写真) を買って,そこから給水するようにした. 2 個のプランターをまたぐようにプラスティックのトレイをのせて (ただのせるだけではすべりおちてしまうので,ビスをつけてすべりおちないようにしている),そのうえにポリ容器をおいている (右の写真). ポリ容器を 2 個つかっているが,1 個から 4~5 個のプランターに水を供給している. (水道がつかえる場所なら,「灌水コンピュータ」 なる製品をつかえば,全自動でみずやりができる.
このポリ容器は本来は水をためておくだけのものなので,ふたを加工してホースをとりつけた. マカロニホースのシリーズのなかに 「ミニ取出し」 という部品があり,これにあうナットでふたに固定してつかっている. 写真のようにさびてきてはいるが,まだしばらくはこのままつかえるだろう.
このようなしかけで数日もたせようとしたが,そうはいかなかった. 水は半日でなくなってしまう. カクダイは水をとめることができる コックも売っているが,これを半分だけひらいても,あまり流量を調節することはできないことがわかった. 現在はパイプにティッシュなどをつめて調節しようとしているが,流量の調節はむずかしい.
というわけで,結局は半日で水をつかいきってしまうので,旅行のときなどにもたせるという用途にはつかえなかった. そのため,夏場はつかっていたが,冬のあいだはあまり水をやる必要がなかったので,つかわなくなっていた. しかし,水を 1 日もたせることができなくなったので,このしかけを再度つかうことで,渇水をさけようとおもった.
やってみると,この目的にはけっこううまくいく. 「過酷な環境のため,まずくなったナス」 に書いたように,比較的すくない水を効率的につかうことができるようになった.