Interop Tokyo 2010 で説明員をつとめて感じたのは,おもっていた以上にすぐに私の説明を理解してくれたお客さまがおおいということだ. 展示にはいろいろくふうもしたが,わかりにくい部分もいろいろあったはずだ. 実際,わかってもらえないことも何回かあったが,たいていのお客さまはすぐに理解してくれた. わかっているフリをしているひともいたのだろうが,質問の内容からかんがえて,おおくのひとは私の意図を理解していた.
デモではひとつの画面上に 7 つのウィンドウをひらいて,各端末 (PC) と各ネットワーク・ノード (スイッチ) の入出力や状態を表示した. デモ画面上では背景にネットワークの図をえがいて,そのうえにこれらのウィンドウをかさねた. 実装上はこれらのウィンドウとネットワークの図とはなんの関係もないのだが,それらの関係をお客さまたちはすぐに理解してくれたようにみえた. そんなにかんたんにわかるのだろうか?
端末のうちの 1 台は実際にそのデモをおこなった PC だったが,それ以外は遠隔でつないで,非 IP のプロトコル (インターネット・プロトコルとはことなるプロトコル) で通信した. そんな端末をどうやって遠隔で操作できるのか,ヘンだとおもわないのだろうか? 実際は IP 上でトンネルしていると説明されたから,できるのは当然だとおもうのだろうか? でも,そんなことを説明しないばあいだって,あった.
ノードのなかがみられるということも同様だ. 通常はスイッチのなかをのぞきみるのは容易でない. しかもこのスイッチは非 IP プロトコルでつながっているのだ. スイッチのなかをみるのにも非 IP プロトコルで通信しているとおもうのだろうか?
タネをあかせば,端末もノードも,非 IP のリンクのほかに IP の仮想リンクでつながっているということだ. Interop にくるようなひとは,そんなことは先刻みすかしているということだろうか? それとも,デモの内容がウソであっても,そんなことは気にしないということだろうか?
最後に,Interop で私の説明をきいていただいたお客さまをわるくいうような意図はまったくないということを,念のためにひとこと,つけくわえておきたい.