年末年始のやすみにはいったにもかかわらず,3D 印刷にはあまり時間がさけなかった. まだいろいろ問題があったので,すべてが解決されてはいない. 解決されていない問題のひとつは Slic3r でギアやちいさなナットのかたちがうまくつくれないことだ. しかし,徐々に問題点があきらかになり,解決されたものもある.
気づいてた問題点はつぎの 2 つだ.
- Extruder でフィラメントがおくられなくなり,ボルトでフィラメントがけずられて細くなるとともに粉が付着する.
- Slic3r で正確な形状がつくられない. たとえばギアの歯はまったくつかいものにならないし,ナットの横に突起がある. これはプリンタの問題ではなく,Pronterface で表示されたかたちが正確でない.
最初の問題についてわかったことは別項に書く. 2 番めの問題はまだ解決策がみえないが,ここではそれについて書く. ギアを印刷するのに Slic3r をつかっているひとは多いはずなのだが,どうやっているのだろう. Web 上をさがしてもこのような問題に関する記述はみつからない. ひとつわかったことは,スケールを 2 倍にするとこのような問題はおこらなくなるということだ. 下図はどちらも歯車の 3 層めの図だが,もとのサイズ (左) は歯のかたちがくずれているのに対して,2 倍にしたもの (右) はほぼ正確だ. 印刷したオリジナル・サイズの歯車の写真は 「3D プリンタ 「Printrbot Plus」 の補正とテスト」 にのせた.
さらに,Thingsverse からひろったナットの全層の図と,それを印刷したものの写真をしめす. 印刷した左端のナットにひげがはえているのは,印刷しそこなったからではなくて Slic3r が生成した GCode に原因があることがわかる.
写真には印刷しかけの 2 倍サイズ,3 倍サイズのナットと,もとのサイズのボルトもいれてある. Pronterface が表示した図はしめさないが,このばあいも拡大したナットにはひげはない. Extruder が途中でとまってしまったために印刷が完了していないのでこの写真ではわかりにくいし 3 倍サイズのはそこまでの印刷もうまくいっていないが,すくなくともここまでで外側にひげははえていない. ボルトにネジがきれていないのは,印刷精度をかんがえるとやむをえない,つまりボルトはこれで OK だろう.
2013-1-20 追記: Slic3r を ver 0.9.7 から 0.9.8 に upgrade した. それによって上記のナットのバグは解消された. もはや標準サイズでもひげがはえることはない. しかし,ギアのほうはあまりかわっていない.
関連項目 (2013-6-9 追記):