SFF Symposium に参加しているが,その 1 日めの感想を書く. 個々の発表に関しては,よくわからないこともあり,また,まとめるのに時間をさくつもりもないので,基本的には書かないことにする. 3 日間だが,最初の 2 日はそれぞれ午後は 4 並列セッションになっていて,1/4 しかきくことができない. しかも,各発表の要旨はわかっているが,論文集はくばられていないし Web にあるのも昨年のものまでだ. 全体を把握したい私にとっては,あまりありがたくない.
会社から学会に参加したときには,内容に関する報告をほとんど書いていない. 学会じたいはオープンなのだから書いてもよいわけなのだが,習慣上そうなっている. 会社へはもちろん報告するから,2 重に文を書くのがいやだということもある. 今回は個人での参加なので,感想などをここに書くことにする.
1 日めがおわったところだが,印象をひとことでいうと,3D 印刷における欠陥とそれへの対策に関する話題がとてもおおいということだ. 最近世間で話題になるタイプの 3D 印刷つまり FDM (fused deposition modeling) に関する研究はそれほどおおくなくて,粉体をつかう方法に関するものがおおい. おおくの発表では印刷物にできるそり,われめ,精度などがとりあげられている. Printrbot や Rostock MAX という私がもっている 3D プリンタでもそりや精度のわるさでなやまされているが,印刷材料や方法がちがってもそれが 3D 印刷に共通の問題であるようにみえる. おおくの方法で印刷中あるいは印刷直後におおきな温度変化があるから,当然といえば当然だ.
この学会でよくきくことばとして microstructure がある. われめや結晶構造など,印刷物にできるちいさな構造のことだ. 内部のわれめは印刷物の強度をよわめるが,そとからみてもわからない. ISO などできめられた ASTM xxx という力学的な検査法にしたがった検査がしばしば登場する.
この学会のなかで紹介されたことだが,アメリカで SFF ないし Additive Manufacturing (AM) を普及させるのに尽力している組織として,NAMIL (National Additive Manufacturing Innovation Institute) と DARPA (Defense Advanced Research Projects Agency) がある. NAMIL はその名のとおりアメリカでの AM 推進の核となることをめざしてつくられた組織である. また,DARPA は軍の研究機関だが,ものづくりのやりかたを根本的にかえることをめざし,全米の学校に AM を普及させる活動などをしている.
日本からの参加者はすくないが,近畿大学の 京極 秀樹 教授らと,東大の 新野 俊樹 教授らの発表がある. 前者は 1 日めだったが,他のセッションをきいていたので,聴講できなかった. まだコンタクトはとっていない.
ここにきてもう 3 日くらいたつが,まだ時差が克服できていない. 午後のセッションでは各発表の結論のころには寝てしまいがちだ.
私がこれまで参加してきた学会とはちがって,バンケットが初日にある. おどろいたことに席が 30 以上不足していた. 定刻になってはじめてそれがあきらかになり,あわててテーブルが 3 つ用意された. ホテルはたいへんだっただろうが,なんとかのりきれたようだ. 知人はいないので,たまたまとなりあわせた 2 人などと話をした. 説明しづらかったが,個人で参加していること,あすポスターをだすので見にきてほしいことなどを話した.
Driskill Hotel の横をとおっている Congress という通り (州の議事堂がその北のはしにある) に 20 分に 1 本,Days Inn のちかくまでいくバスがとおることになっている. 10 という番号のバスだ. ほかにもちかくにくるバスはあるが,下町のどこにとまるのかがわかっていない. ホテルをでて,あらかじめしらべておいたバス停にむかうと,ちょうど #10 のバスがとまっている. すぐにのることができた. Lucky! このバスは Days Inn のむかいの病院の裏にとまるはずだ. しかし,くらいからよくわからずにいるうちに,ひとつさきのバス停までいってしまった. しかし,このくらいなら,たいした距離ではない. すぐにホテルにたどりつくことができた.
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