3D 印刷ではいずれにしてもフィラメントがつみかさなって,かたちがつくられていく. しかし,とくに疎な 3D ゆらぎ印刷では,さまざまなつみかさなりかたがみられる.
「セル・オートマトン風 “3D ゆらぎ印刷” のランダムまたは規則的につみかさなったフィラメント」 に書いたことと一部重複するが, つぎの写真のような疎なパターンではフィラメントがちぎられて粒となり,つみかさなっているのがよくわかる. ほぼ一定の角度でつみかさなっていく. ときどき角度が急な部分,ゆるやかな部分があるのは,いったんつみかさなったあとに押されて角度がかわった可能性がたかい. 粒からでている糸の方向がもとの方向を示唆している.
上の写真では粒は比較的ちいさくて整然とつみかさなっているが,下の写真では粒がもっとおおきくなり,雑然としている. 左右に糸をひく,ほぼ水平な粒もある. 糸をひいていない,おおきく湾曲した粒もある. 水平な粒もすこし下に凸になっている.
つぎの写真も同様な例だ.
つぎの写真ではほぼすべての粒が水平にならんでいる.
最後はもっとも多様な例だ. わずかな面積のなかに,さまざまなかたちの粒があり,つみかさなる方向もそれぞれちがう.
すこし分析してみよう.
黄色い楕円でかこんだ 2 か所は比較的ちいさな粒が整然とならんでいる. これに対して青い部分はもうすこしおおきなふぞろいの粒でできている. 緑の部分は横にのびたフィラメントがつみかさなっている. 赤い部分は密なパターンが形成されているので,粒がかさなっている部分とは質がちがうかもしれない. いずれにしても,面積がかぎられているのでよくわからない.