オープン・アクセス・ジャーナルに投稿したい理由を別項に書いた. どのジャーナルにしたらいいか,調査したのでその結果を書いておく.
最近 Hindawi というエジプトの会社から,オープン・アクセス・ジャーナルへの投稿をさそうメイルがとどく. 「その手にはのるものか」 とおもっていたが,しらべてみるとわるくないようだ. Google で journal ranking というような検索語をつかうとすぐみつかる SJR (SCImago Journal & Country Rank というサイトでは 148 のコンピュータ関係のジャーナルをリストしている. Hindawi の Journal or Computer Networks and Communications はこのなかにある. もうひとつ,Hindawi では ISRN Communications and Networking というジャーナルもだしている. 紙面はよく編集されている. このジャーナルや Hindawi のいくつかのジャーナルは現在は無料で投稿することができる. たいていのオープン・アクセス・ジャーナルは投稿料が 1000 〜 3000 ドルかかるから,それはおおきなちがいだ. いまはジャーナルの価値をあげるために無料にしているのだろう. 無料にしているために採択率はかなりひくいようだ. このジャーナルではないが,ISRN C & N のほうは Hindawi のサイトには採択率が 2% だと書いてある. きちんと要求された項目をそろえなければおとされるだろうが,それができるなら投稿をかんがえてもよいとおもう.
もうひとつ,SJR にのっているオープン・アクセス・ジャーナルのなかで注目したのは Academy Publisher の Journal of Networks だ. これは Finland の会社のようだが,360 ユーロというやすい料金でうけつけている. 編集もきれいだ. ただし,このジャーナルは条件がすこしきびしい. 会議などで採択された論文と 30% 以上の差がなければならないという. その会議論文を参照せよと書いてあるので,ちゃんと差があるかどうかをなんらかの方法ではかっているのだろう. 会議論文をおぎなってジャーナルにのせたいことはあるが,私のばあい 30% 以上かえたいことはあまりない. だから,つかってみたいが機会はかぎられるだろう.
コンピュータやネットワーク関連の既存のジャーナルやその出版社もオープン・アクセスを部分的に採用しつつある. Springer, Elsevier などの出版社が有名だが,たとえば Elsevier の Computer Networks という SJR で最初のページにくるジャーナルにもオープン・アクセス・オプションがある. 投稿料がはらえるなら,こういうところも候補にするべきだろう. しかし,オープン・アクセスでなければ無料で投稿できるのならそうしろといわれそうだ.