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DIY (日曜大工) とものづくり・実験:3 次元印刷 (3D printing)・CAD

AnyCubic Kossel 6 号機のヘッド交換と調整

Kossel 5 号機と 6 号機は今年買った AnyCubic の Linear+ だが,螺旋 3D 印刷で使用するにはいくつか不都合な点があった. 6 号機については,ボードとヘッドを交換して調整することで,やっと,だいたい問題を解決することができた.

すでに書いたことだが,Linear+ を買ったときにまずこまったのは,Linear+ で前提としているファームウェアではうまく印刷できないということだった. これまでつかってきた Repetier のファームウェアにいれかえるとすぐに一応は動作したが,別項で書いたパラメタには不適当な点があった. Rod length はただしくは 267 mm だった. (もとのページも訂正ずみ)

5 号機は 5 月に買って 6 月までは動作していたが,冷却がうまくいっていなかった. ファンやヘッド・ヒータやサーミスタを交換しているうちに,ヘッド・ヒータが加熱されなくなった. 基板がこわれたのだとかんがえられる. 加熱がとまるという問題は旧タイプの AnyCubic Kossel (1 〜 3 号機) でも発生していたが,ただしい対処のしかたはいまだに確立されていない. 旧タイプでは Mega 2560 と RAMPS 1.4 をくみあわせていたが,Linear+ では TriGorilla という AnyCubic 独自のボードをつかっているので,故障したときに Web 上に情報がほとんどない. そこで基板として旧タイプとおなじものを使用しようとしたが,これも最初はうまくいかなかった. そこで TriGorilla のボードを 1 枚買ったが,その後しばらくは修理を中断していた.

6 号機は 9 月に買って一応は動作していたが,ヘッドがなかなかあたたまらず,とてもゆっくり印刷しないとただしい温度にならないことが問題だった. ヘッドのまわりを断熱することで対応しようとしたが,それではうまくいかなかった. この問題は最近やっと原因がわかった. 電源の設定が 230 V になっていたために,12 V のはずのところが 7.5 V くらいしかでていなかったためだ. これはテスターで電圧をはかってみて,やっとわかった. 7.5 V でも電子回路やステッピング・モータは正常に動作するので,気がつかなかった. ヒータだけが出力低下でうまく動作しない. これは気がついてすぐ,電源のスイッチをきりかえることで解決した.

この対策をするよりまえに,ヘッドを交換していた. 最近のデルタ形プリンタは AnyCubic にかぎらず,ヘッドの重量をふやす方向になっている. 螺旋 3D 印刷ではヘッドの慣性をちいさくすることが重要なので,ヘッドがおもいのはこまる. そこで,軽量化をめざしたのだが,もとのヘッドにはあまり手がいれられず,別のものを購入することにした. AliExpress で SanBrother のヘッド を購入して交換してみた. このヘッドをえらんだのは,形状やサイズが Linear+ のにちかいようにみえたからだ.

2019-11-03-07.43.46.jpg 2019-11-03-07.44.30.jpg

パラレル・リンクなので,ロッドが平行になるようにスプリング・ワッシャをいれている. それでももとのヘッドとは rod radius を変更する必要があった.

rod radius = 13.1

もとのヘッドはアルミや鉄をつかっていて,おもいかわりに精度はよい. 交換したものはプラスティックでできているので,たわみが発生する. プラスティック・ヘッドはもう 1 個,べつのものをためしたが,たわみがおおきすぎて使用にたえなかった. 現在使用しているものもぎりぎりだが,なんとか使用できる. もとのヘッドとどちらがよいか,比較検証する必要がある. 5 号機はまだ交換していないので,修理して比較してみたい.

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