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生活:介護

母の看取り

認知症だった母は 1ヶ月ほど前までは健康を維持していたが,ここ数週間で急速に飲食ができなくなり,4 月 26 日午後 9 時に 98 歳で自宅にておだやかに永眠した.最後の数日の衰弱は急だった.コロナ禍もあるため,葬儀は「よりそうお葬式」を介し,家族 3 人と臨済宗の僧とで 28 日午後に町内の葬儀場にておこなった.四十九日も家族と僧だけでおこなうつもりだ.

母は 8 年ほど重い認知症をわずらっていた.ここ数年は歩くこともほとんどできなかったが,ほかにはおおきな病気もなく,自宅と小規模介護施設を車椅子で行き来しながらくらしていた.しかし,3 週間ほどまえからは自宅で私が高栄養に調製したヨーグルトだけを食べ,それ以外はほとんど食べなくなっていた.なくなる 10 日ほどまえからは,それもほとんど受けつけなくなった.

なくなる 4 日前の 22 日には起こすと朝夕に自分ですこし麦茶をのんだ.翌日も起きる意思があり,とろみをつけた麦茶を自分で飲んだが,ひとくちめで誤嚥してそれ以上は飲まなかった.2 日前には起きる意思はなく,介護施設からきたひとが抵抗されつつ起こしたが,自分で麦茶を多めのひとくち飲み,うまくのみこめた.1 日前には起きず飲食もしなかったが,まだ手にはかなり力があった.

26 日の午前に介護施設のひとがきたときはまだ血圧は正常で手をあげたが,午後には血圧がはかれなくなり自力ではほとんど動かなかった.脈はだいぶはやく,口を半開きにしたまま呼吸し,一時はかなり痰がからまる息をしていた.夜 8時ちかくになって,すこし顎をうごかしながら呼吸するようになったが,わずかな時間だけ目をはなしているあいだに呼吸がとまり,おだやかになくなった.表情もおだやかなままで,顔にはほとんど皺がなかった.医師は 9 時すぎに到着し,死亡時刻は 21 時 10 分,死因は老衰となった.

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