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思考法・アイデア術アーカイブ

0001-01-01

このカテゴリーには思考法あるいはアイデア術に関する話題をあつめています. 上位のカテゴリーは知的生産とリテラシーです.

なお,このページは 思考法・アイデア術 アーカイブ のページの先頭に表示されるように,意図的に投稿日時を 0001-01-01 00:00:00 としてあります (実際の投稿日時は 2011-07-18 14:04:48 です).

2008-05-07

速読のための訓練」 という項目に,私の読書のはやさについて書きました. 「「光の読書」 としての速読」 という項目には,SRS 速読法という超高速 (光速 ?!) な読書法について書きました. この読書法では 1 分間に 1 万字くらいを目標としているようですが,私自身はそこまではやくしようとはおもいません. それは,よほど体調をととのえないとそんなにはやくはよめないということもありますが,より重要な理由は,そんなに高速に読むとかんがえるひまがなくなるということです.

つづく…

2008-06-19

かんがえをまとめて文章を書く必要があるとき,おおきくわけるとつぎの 2 つのやりかたがあるとおもいます.

  • 自由な (複雑な) 思考をしてから,単純化して文章のかたちで表現する.
  • はじめから制約された (単純化された) 思考をして,そのまま表現する.

どちらがよいのか,すこしかんがえてみます.

つづく…

村山 涼一 著 「論理的に考える技術」 は論理的にかんがえるための訓練として,文章を読んだり書いたりするときにその内容を図形化 (視覚化) してみることをすすめています. 論理を重視する文章においてはこういうやりかたをとるのはもっともだとおもいます (とはいえ,私自身はかならずしも同意しません) が,この本においてはおなじやりかたを小説や童話を書くのにも適用しようとしています. これは,さすがに,ワルノリといってよいでしょう.

つづく…

2008-07-05

本書では目前の問題についてかんがえる方法を 「分析的思考」 と 「システム思考」 とに二分して,現代におけるシステム思考の重要性を強調し,システム思考がどういうものであるかを説明している. システム思考の基本ツールとして,時系列変化パターングラフやループ図を紹介し,基本的なかんがえかたを紹介している.

少数の概念にしぼって比較的ていねいに説明しているため,この本を読むだけでシステム思考をつかいこなすことはできないだろう. 興味をもった読者はより本格的なシステム思考の本をよむ必要がある. しかし,読者はシステム思考がなぜ必要かを理解することができるだろう.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: 入門! システム思考@ [bk1]入門! システム思考@Amazon.co.jp

つづく…

ひとは熟練すると複雑な仕事 (作業) をほとんど無意識にこなせるようになる [Eda 07]. こういう人間の能力すなわちスキルがさまざまな分野の専門家の仕事をささえているとかんがえられる. その一方でその仕事の前提 (北岡 [Kit 08] がいう 「リンチピン」) がくずれても,いままでどおりのやりかたで仕事をつづけようとする. 裁判もそういう複雑な仕事のひとつだといえるのではないだろうか.

つづく…

2008-07-10

説得力のある,システム思考の必要性 ― 枝廣 淳子, 内藤 耕 著 「入門! システム思考」」 という項目で,システム思考の入門書の書評を書きました. 「システム思考」 に関しては有名なワインバーグの本 (「一般システム思考入門」 (紀伊國屋書店)) をはじめとして,多数の本が出版されています (たとえば,バウラー著 「応用一般システム思考」 (紀伊國屋書店),チェックランド著 「新しいシステムアプローチ」 (オーム社)). しかし,その大半はすくなくとも日本では品切れになっています. その理由はシステム思考が必要なくなったからではなくて,よみにくかったからではないか,それをよみやすくした上記の本にはそれだけの価値があるのではないかとおもいました.

つづく…

2009-03-14

「思考停止」 をタイトルにふくむ本が 6 冊はあるが,その意味はさまざまである. この本では法令をはじめとするさまざまな規則をその本来の目的などかんがえずに盲目的に 「遵守」 しようとすることをさしている. 最初にとりあげられている食の 「偽装」,「隠蔽」 の問題においては,実質的には問題がないにもかかわらず規則を 「遵守」 していなかった食品企業をマスコミがバッシングし,そのために食品企業のほうもむだをだしても厳格に規則を 「遵守」 せざるをえなくなっている. 著者はさらに,同様の問題が他の業界についても,また司法や行政についても指摘している.

著者はこうした問題の解決策もしめそうとしているが,それは抽象的だったり,すぐに実現できないものだったりしている. 問題がおおきいだけに,容易に解決策がしめせるものではないということだろう. それは読者にあたえられた課題である.

評価: ★★★★☆

関連リンク: 思考停止社会@ [bk1]思考停止社会@Amazon.co.jp

つづく…

2009-03-29

著者は日本中に 「思考停止」 したひとがはびこっているのをうれいている. 藤原正彦の 「国家の品格」 を 「思考停止のススメ」 と評し,「ものを考えない」 小泉純一郎にだまされた国民も思考停止しているといい,食品偽装に関しては 「日本の食品には,真実性のかけらもない」 と評している. こうなった原因のひとつとして,思考をきたえない 「偏差値教育」 をあげ,「少年ジャンプ」 もヤリ玉にあげている. 中国,インドをはじめ日本以外の国では学生が必死に勉強しているなかで日本の学生だけが意欲をうしなっていることに危機感をもっている.

興味ぶかい点のひとつは,「いわゆる教養主義は 1970 年前後に消滅し」,「最近では世界のエグゼクティブと言われる人間でも,伝統的な教養をあまり知らない」,だから 「古典的教養」 を復活させるのでなく,ネット社会重視の 「21 世紀の教養」 を身につけるべきだといっていることである.

この本の内容にはうたがわしい点も多々ある. 「思考停止」 してそれを信じるのは著者がもっとものぞんでいないことだろう. 刺激的な著者の意見を自分のあたまでかんがえなおせば,えられるものはすくなくないだろう.

評価: ★★★★☆

関連リンク: 「知の衰退」からいかに脱出するか?@ [bk1]「知の衰退」からいかに脱出するか?@Amazon.co.jp

つづく…

2009-05-11

プレゼンテーションなどの際には文章ではわかりにくい要素や要素間の関係を図解するとわかりやすい. この本では図解の要素としてまず○△□などのかたちをとりあげ,つぎに矢印や線など,それらを関係づける方法を論じている. そのあとで論理思考を 「図解の説得力を高める」 ものとして論じている. これは順序が逆だろう. まず論理があって,それを直観的にわかりやすくするために図解があるはずだ.

この点にかぎらず,この本においては 「論理」 がよわいとおもえる. MECE を 「モレやダブリのない状態」 と説明しているのはよいが,それを論理学の用語と紹介したり,不適切な例をあげているのもそのひとつだ. ひとを説得するには論理がしっかりしていることがまず必要だろう.

図解の入門書はいろいろあるので,他の本をえらんだほうがよいだろう.

評価: ★★☆☆☆

関連リンク: 図解する思考法@ [bk1]図解する思考法@Amazon.co.jp

つづく…

2009-05-28

この本はいきなりアイデアをだすにはどうすればよいか,というところからはじまっている. 思考のコツ,心身の調整,ビジネス環境,余暇のすごしかたなど,いろいろな話題がとりあげられている. 「ビジネス」 ということばがあることからかんがえて,会社での仕事のアイデアをだすことがおもな目的なのだろうが,それにしてもいろいろな場面があるだろう. アイデアの種類やそれをだす目的をぬきにして議論できるものだろうかという疑問を感じる.

評価: ★★☆☆☆

関連リンク: アイデアの極意@ [bk1]アイデアの極意@Amazon.co.jp

つづく…

2009-09-04

著者は無理をせず自然な発想でつぎつぎアイデアをうみだしている. さまざまなひとと会って話をするなかでうみだしたアイデアを,相手におしみなくおしえている. この本にはそういう,いろいろ奇抜なアイデアをうみだす過程が書かれていて,うみだされたアイデアもおもしろいし過程もおもしろい. 著者のようにすればだれもがポンポン,アイデアをだせるというわけではないとおもうが,参考になる点はあるだろう.

評価: ★★★★☆

関連リンク: 考えないヒント@ [bk1]考えないヒント@Amazon.co.jp

つづく…

2009-09-12

最近は論理的思考をきたえるための本がはやっている. 著者はそれに批判的であり,左脳より右脳をきたえることを提案している. パソコンをつかって検索したり整理したがる最近の知的生産のやりかたにも批判的であり,もっとふるくからある 「アナログ」 的なやりかたをすすめている.

たしかに,論理的思考をきたえてもあたらしい発想がうまれるわけではないし,パソコンをつかっても必要なときに必要な情報がとりだせるともかぎらない. しかし,あたらしい発想がうまれるのは論理的にかんがえぬいたあと,ふとした瞬間だともいわれている. この本に共感して論理的思考をなおざりにしてしまうのは危険だろう. また,著者の議論は多分に抽象的であり,あたらしい発想がうまれた現場をとらえていないので,この本の迫力はいまいちだ.

評価: ★★☆☆☆

関連リンク: スパークする思考@ [bk1]スパークする思考@Amazon.co.jp

つづく…

2010-06-17

トニー・ブザンの本も読んだが,いろいろな体験談やいろいろなひとが書いたマインドマップがとりあげられているこの本のほうが,マインドマップとはなにかがわかる気がする. マインドマップにはいろいろな側面があるが,この本ではデザイン思考という面からみている. きれいにかくことによってポジティブな気分になる. それはけっして軽視するべきことではないだろう. とはいえ,やはりこの本を読めばマインドマップというものがよくわかるということではない.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: マインドマップ@ [bk1] マインドマップ@Amazon.co.jp

つづく…

2010-06-25

デザイン思考について,さまざまなエピソードをまじえて語っている. エピソードのひとつとして,小池百合子環境大臣のリーダーシップのもとで博報堂が展開した 「クールピズ」 のキャンペーンがとりあげられている. 短期間で 「クールピズ」 を浸透させることができたのもデザイン思考のおかげということだ.

また,新興国でモバイル機器で初めてインターネットを経験する顧客がふえていることに目をつけたノキアが 2006 年にそれまでのハードウェア主導のアプローチの代替策を実行したことも書かれている. 国内ではもっと以前からインターネット・サービスを提供していた NTT ドコモがなぜノキアに勝てないのか,という観点から読むのもおもしろい.

評価: ★★★★☆

関連リンク: デザイン思考が世界を変える@ [bk1] デザイン思考が世界を変える@Amazon.co.jp

つづく…

いいところがいろいろあり一生懸命やっているのにうまくいかないような人を 「残念な人」 と呼んでいる. ちかごろ,こういうネガティブなタイトルをつけた本がおおい. 「失敗」 とか 「恥」 というのもそうだ.

たしかに,ひとの失敗からまなべることはすくなくない. しかし,そういう本からはあまり元気がもらえないのではないだろうか? この本にはそういう話題だけでなくて,成功しているアウディのディーラーの例なども書かれている. こういうタイトルをつけたほうが本が売れるのだとしたら,それこそ,憂えるべきことではないか?

評価: ★★★☆☆

関連リンク: 残念な人の思考法@ [bk1] 残念な人の思考法@Amazon.co.jp

つづく…

2010-08-08

マッキンゼーに就職しハーバード・ビジネススクールを経たのちさまさまな会社の経営にたずさわってきた著者の回顧録だ. 著者はおおくのひとにはできない経験をしているが,この本の内容はむしろ常識的といってもよいだろう. しかし,そのなかにさまざまな,ひかる部分がある. マッキンゼーへの就職をかんがえたときに,マッキンゼーのことを悪くいうひとは 「イメージ」 がベースだったのにくらべて,評価していたひとは具体的な事実がベースだったことに気づいたこと,日本以外のアジアとアメリカとのあいだの人の流れは日本にいるとあまり実感がわかないが,ボディーブローのように効いてきているという指摘など. さらっと書かれているが,よみとばしてしまうには惜しい.

評価: ★★★★☆

関連リンク: グローバル・マインド@ [bk1] グローバル・マインド@Amazon.co.jp

つづく…

2010-09-17

パソコンより手書きノートのほうがすごいんだと著者はいう. しかし,読んでもその理由はなかなかわからなかった. 読みすすんでわかったのは,著者にとってはパソコンで書くよりノートで書くほうが脳が活性化されるということだ. 個人差があるが著者にとってはノートのほうがよいということだろう. 読者は自分でどちらがよいかを判断すればよい. 当然のことだが…

過去の有名な作家などがどのようにノートをつかっていたかが紹介されている. 著者にとってはそれもノートをつかう動機なのだろうが,彼らが現代に生きていたら,ノートをつかっていたかどうかはわからないだろう.

それから,著者はブログについてもふれている. ノートに書くのは日記にちかいが,おなじく日記にちかいブログとちがうのは,ノートが個人的なものであるのに対してブログは他人によませるものだということだ. これはあきらかなちがいだが,ノートしかつかえなかった時代に生きていたひとが,いまだったらブログをつかっていたという可能性もあるのではないだろうか. ひとによませたくないものはノート,よませたいものはブログというように,わけて書くかどうか… うまくブログを書くことで,完全ではないがノートのかわりにもなるようにおもう.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: 思考・発想にパソコンを使うな@ [bk1] 思考・発想にパソコンを使うな@Amazon.co.jp

つづく…

2010-10-19

著者はロボット屋からシステム論屋になったひとのようである. この本ではシステム論を発展させることがいまの日本に必要だという. 著者は 4 つの思考法として 「要素還元思考」,「システム思考」,「ポスト・システム思考」,「システム思想」 をあげ,それらは相補的だと主張している. はじめの 2 つはシステム論を知っているひとにはおなじみのものだが,あとの 2 つは著者が独自にかんがえたものだ.

著者はこれは宗教ではないというのだが,「ポスト・システム思考」 は哲学,「システム思想」 は宗教だ (とくに仏教に影響されている) ととらえると理解しやすいようにおもう. 著者がいうように 「要素還元思考」 でも 「システム思考」 でもとけない問題はあり,科学にこだわらないのであれば,そこに哲学や宗教が登場してくる余地がある.

現代の困難な問題をとくには,これらをうまくくみあわせるのがよいということだが,どうくみあわせればよいのかはあいまいだ. あとの 2 つを哲学と宗教とかんがえるなら,これはとくにあたらしい思想ではないだろう. もっと明確な指針をあたえてくれるのなら価値があるだろうが,この本からそれほどのものがえられるようにはおもえない.

評価: ★★☆☆☆

関連リンク: 思考脳力のつくり方@ [bk1] 思考脳力のつくり方@Amazon.co.jp

つづく…

2010-11-08

著者は長年,富士通の特許部門にいた (つまりは特許をひとに書かせる立場だった) という. だから本書では,どうやってアイデアをだし,どうやってそれを特許にまとめていくかという点に関するさまざまな方法がまとめられている. 企業人にとっても,「まちの発明家」 にとっても,参考になる点があるだろう.

だが,企業で研究開発にたずさわるもの (つまり特許を自分で書く立場) にとっては,ちょっとずれを感じる. 著者は特許の有効性をたかめるために,その適用範囲や目的をずらすことをすすめている. しかし,開発した製品や技術をまもるために特許を書くときには,ずらせないものがある. その制約のなかで有効な特許を取得することが課題となっている身には,本書はちがう世界のもののように感じる.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: 身近なアイデアを「特許」に変える発想塾@ [bk1] 身近なアイデアを「特許」に変える発想塾@Amazon.co.jp

つづく…

2010-11-21

この本にとって 「ボトルネック」 ということばにそれほどの意味があるとはおもえないが,知識の不足の問題を中心として,選択の困難,健康・習慣・好奇心の不足などの問題もあわせてあつかっている. 「知識」 の問題は単なる 「情報」 の問題ではなく,「手法」 や 「技能」 の問題もおなじくらいのウェイトをおいてあつかわれている. 「論理思考」 に関する本が多数出版されているが,この本ではそれは 「手法」 の一部としてあつかわれている.

個別の 「ボトルネック」 を追求するまえに,まずこの本を読んで全体をみるとよいだろう.

評価: ★★★★☆

関連リンク: 思考のボトルネックを解除しよう!@ [bk1] 思考のボトルネックを解除しよう!@Amazon.co.jp

つづく…

2011-01-26

もののかんがえかたや学習のしかたなどについての 1970 年代くらいに書かれた短文をまとめた本だ. 最近の本がおおかれ,すくなかれ,教養主義が死滅し情報資本主義的なかんがえかたに毒されているのに対して,この本はそれ以前のもっとナイーブな思考や教養主義にもとづいていて,かんがえさせられることがいろいろある. しかし,すでに 「このごろどこでも会議というものがやたらにある」 というように,現代病があたまをもたげている. もういちど,こういう時代からただしい方向にすすんできたのか,それともまちがった方向にきてしまったのか,こういう本を読んでかんがえなおしてみてはどうだろうか?

評価: ★★★★☆

関連リンク: 知的創造のヒント@ [bk1]知的創造のヒント@Amazon.co.jp

つづく…

2011-02-04

さまざまな企業からの依頼をうけて魅力的な製品をうみだしているデザイン会社 IDEO が話題の中心だ. GE, P & G, Apple などの会社にもふれている. そして,この本の中心は IDEO にみられる創造のプロセスの著者の体験にもとづく解説だ. そこでは,創造性は個人の才能ではなく方法でありマネジメントの問題だということ,プロトタイピングと,フィールドワーク,エスノグラフィーの重要性と手法などが記述されている. フランク・モスにひきいられる MIT メディアラボにおけるプロトタイピングの方法も記述されている.

こういうあたらしい方法はとくに日本の大企業にはうけいれられていないという. 会社がうけいれないなら,個人で経験する方法はないものかとおもう.

評価: ★★★★☆

関連リンク: デザイン思考の道具箱@ [bk1]デザイン思考の道具箱@Amazon.co.jp

つづく…

2011-03-08

「デザイン思考」 ではデザインということばをひろくとらえる. 著者の仕事は商品や Web の企画やデザインだというから,「デザイン思考」 の中核的な部分をあつかっているといえるだろうが,この本では野外科学やパースの哲学の話まで登場する. 野外科学が登場するのは KJ 法という発想法との関係だし,パースが登場するのはアブダクションという推論の方法が企画発想にやくだつからにほかならない. これらと 「デザイン思考」 との関係は,いまいちすっきりしないが,「デザイン思考」 のためにはそのときどきで目的にあった方法を選択するのがよいということなのだろう.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: デザイン思考の仕事術@ [bk1]デザイン思考の仕事術@Amazon.co.jp

つづく…

2011-03-17

この本には,仕事を成功させるためのいろいろなちょっとしたアイデアや,かたい頭をほぐしてくれるようなことが書いてある. それがそのまま読者にやくだつことはむしろすくないだろうが,この本を読んで頭をやわらかくすれば,もっとうまくいくようになるのかもしれない.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: 小さなチーム、大きな仕事@ [bk1]小さなチーム、大きな仕事@Amazon.co.jp

つづく…

2011-07-05

かつて働き手に求められていた 「指示に従う」,「出勤時間に遅れない」,「勤勉に働く」 ことにかわって,これからもとめられるのは 「目立った存在になる」,「利他心をもつ」,「創造的になる」,「判断したことに責任をもつ」,「人やアイデアを結びつける」 ことだという. 原書はアメリカで出版されたのだろうが,これだけみても日本のサラリーマンへのメッセージだとよめる. 経営者や起業家に向けた本は多数あるが,この本のように一般のサラリーマンへの熱いメッセージ,とくに日本のサラリーマンが自分にむけられていると感じられるものはすくないようにおもえる.

評価: ★★★★★

関連リンク: 新しい働き方@ [bk1] 新しい働き方@Amazon.co.jp

つづく…

2011-09-24

この本では論理思考の方法そのものについても書かれているが,重点はその図表や文章による表現,論理思考の結果をひとにつたえたり,それをもとに説得したりするための方法にある. うまくつたわらない原因は,ときには表現のまずさにあり,ときには論理思考そのものにある. さまざまなケースについて,具体例をあげて説明している. うまくつたわらない原因すべてが分析できているとはおもえないが,これらが典型的な例なのだろう.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: 論理思考の「壁」を破る@ [bk1] 論理思考の「壁」を破る@Amazon.co.jp

つづく…

2011-10-25

「図で考えよう」 という本が多いなかで,この本は考えるときは図でなく 「言葉にする」,理解するときは 「絵」 にすることをすすめている. 考えるときは文字を書くだけでも思考がさまたげられることもあるが,さらに手間がかかる図や絵はすくなくとも自分には向かないとかんがえてきた. だから,この本には納得する. 理解する,あるいはまとめるときには,箇条書きだけでまにあうこともあるが,絵というか図にするのはひとつの方法だ. 他人に理解させるにも図が必要になる.

この本では考えるときどうすればよいか,理解するときや他人を説得するときにどういう図や絵を書くのがよいかをまとめている. うまくまとめているので,ひととおり読むにも時間がかからないし,必要なときにこの本のなかから必要な情報をすぐにさがしだせるだろう.

評価: ★★★★☆

関連リンク: 思考ツールの教科書@ [bk1]思考ツールの教科書@Amazon.co.jp

つづく…

2011-12-16

「ひらめき」 のためにはさまざまな発想を身につける必要があるだろう. その意味で,この本ははばひろい発想術を紹介しているのはたしかだ. しかし,はばがひろがればひろがるだけ,それぞれをふかく追究する必要かあるだろう. しかし,この本ではつっこみがよわいようにおもえる. 各章には 「成功のポイント」 がまとめられていて,その内容はたしかにもっともなのだが,共感するところまではいけない.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: 「ひらめき」を生む発想術@ [bk1]「ひらめき」を生む発想術@Amazon.co.jp

つづく…

2012-02-04

著者は大学教授であり,この本もこれから就職しようという学生を中心に書いている. そのせいか,かなり具体的な方法も書いてはあるのだが,とうのむかしに大学を卒業した私には,あまりピンとこない. すでにやっていること,ためしたことがあることがおおい. まだあまりいろいろやったことがない学生にはよいのかもしれない.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: 自分イノベーション@ [bk1]自分イノベーション@Amazon.co.jp

つづく…

2012-03-03

最近読んだ本のなかで,これほど印象のうすい本はほかにない. 書いてあることはそれぞれもっともなのだが,いずれもどこかで読んだことがあるようにおもう.

評価: ★★☆☆☆

関連リンク: イノベーション思考法@ [bk1]イノベーション思考法@Amazon.co.jp

つづく…

2012-05-03

著者は 「図解する思考法」 をはじめ,この種の本をすでに何冊も書いている. それらより最近に書かれたこの本はより明晰に整理されていて,実践的だとかんがえられる. 図でかんがえるひとと文章でかんがえるひとのちがいも書かれていて,読者が自分の思考を再考するうえでやくにたつだろう.

紹介されている方法は紙をつかった伝統的なものだ. まだパソコンが図解にはつかいにくいことを反映しているのだうが,そこが文章派である私からみると弱点だとおもえる. 文章による思考はワープロやアウトライン・ツールで強力にサポートされているからだ.

評価: ★★★★☆

関連リンク: 図解で思考する技術@ [bk1]図解で思考する技術@Amazon.co.jp

つづく…

西村 克己 著 「図解で思考する技術」 には基本的な図解のパターンがまとめられている. この本ではこれらを紙のうえに表現して図解思考することをすすめているが,実はそれと等価なことが文章思考とワープロをつかえばもっと効率的にできるのだ.

つづく…

2012-07-19

フューチャーセンターとは,公的機関や企業内にもうけられる 「未来の価値をうみだすセンター」 だという. 「デザイン思考」 をはじめ,さまざまな創造的な方法論にもとづいているようだ.

この本ではフューチャーセンターの構成要素や効用や原則や方法論やセッションのステップやステージや,その他いろいろなものが箇条書きで書かれていて,それぞれひきつけられる. しかし,それらの関係はかならずしもよくわからないし,いろいろありすぎて混乱してしまう. 200 ページはない比較的うすい本のなかに,あまりにいろいろなことがつめこまれていて,消化不良になってしまう.

評価: ★★☆☆☆

関連リンク: フューチャーセンターをつくろう@Amazon.co.jp

つづく…

2012-10-01

論理にたよらない 「水平思考」 のためにはどういうかんがえかたをすればよいのかが,10 項目にわけて書かれている. 項目のあいだには 「パズル」 と称する練習問題があるのだが,項目との関係はかならずしも明確でない. 各項目を読んで納得したとしても,訓練しないと身につかないだろう. パズルがそれにやくだつようになっていればよいのだが,これでは身につかないままおわってしまうだろう.

評価: ★★☆☆☆

関連リンク: イノベーション・シンキング@Amazon.co.jp

つづく…

2012-11-13

ひとりでかんがえるときでもディベートの技術がやくにたつという. だから,この本では 「ディベート思考」 が論じられている. しかし,読みすすむにつれてディベートと思考とのちがいがみえてくる. ディベートでは 「大きな枠組みから考えはじめて,徐々に小さな枠組みに落とし込んでいく」 から,かんがえるときもそうするのがよいと書いているが,ほんとうにそうだろうか? 思考はもっと自由にすすめたほうがよいのではないだろうか.

また,ある行動をするときにそのメリットとデメリットを検討するが,メリットの 条件として揚げている 「内因性」 と 「解決性」 がこの本にあげられた例ではひとつの条件のうらがえしになっている (重複! 冗長!) だけで,わける意味がわからない.

ディベートの方法を思考法としてつかおうというところはすこしあたらしいが,それが成功しているかどうかは疑問だ. ディベートそのものはもっとほかの本でまなんだほうがよいだろう.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: 武器としての決断思考@Amazon.co.jp

つづく…

2012-12-13

この本のおもなテーマは,ひとりでかんがえるための方法と,対話を通じてかんがえをひろげる方法だ. ひとりでかんがえるための方法として 「アウトライン法」 が紹介されている. KJ 法にちかいところもあるが,むしろ 「知的生産の技術」 で梅棹忠雄がひとりでかんがえるための方法として紹介した 「こざね法」 の現代版といえるようにおもう. ほかにもいろいろな方法が書かれている.

対話によってかんがえがすすむことはよく経験するが,著者は外交官としての経験をいかしてグローバルな対話法にまで話をひろげている. ここにもいろいろ,まなぶべきことがあるだろう.

評価: ★★★☆☆

関連リンク: 「世界水準」の思考法@Amazon.co.jp

つづく…

2013-01-08

常識的な思考で満足していると思考停止におちいってしまう. この本は,複眼的にさまざまな思考をすることによってそこからのがれる方法をしめしている. 読書や作文など,具体的な場面,具体的な例にそって説明しているから,わかりやすい.

しかし,読者は,著者のかんがえに満足して思考停止しないようにする必要があるだろう. 著者のかんがえはひとつのかんがえかたであって,読者はそれをヒントにして自分のかんがえを発展させてこそ,この本の問いが生きることになるだろう.

評価: ★★★★☆

関連リンク: 知的複眼思考法(単行本)@Amazon.co.jp知的複眼思考法(文庫)@Amazon.co.jp

つづく…

2013-01-17

著者がなにをかんがえて 「考え抜く技術」 などというタイトルをつけたのか,わからない. 「考え抜く」 といえば論理的思考のことだとおもうが,これはむしろ発想法の本だ. どうすればよいかんがえがひらめくか,そのためのいろいろな技術が書いてある. 論理性はほとんどゼロだ. タイトルにまどわされずに読めば,えるものはいろいろあるとおもう. しかし,本を買うときにはやはりタイトルに影響されるから,★をへらした.

評価: ★★☆☆☆

関連リンク: 考え抜く技術@Amazon.co.jp

つづく…

2013-06-05

「プロデュースとは,ビジョンに向かって新しい何かを生み出すこと」だという. これだけでは「プロデュース」ということばをつかう理由はわからない. これが単なることばのあそびでないとすれば,映画やテレビ番組をプロデュースすることとなにか関係づけようとしているとかんがえられる. ストーリー性をもとめているところがそれなのかもしれないが,ストーリー性を重視するのもよくある議論だ. なぜプロデュースなのかはよくわからなかった.

評価: ★★★☆☆

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つづく…

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