講師室では MacBook を Google につなぐのに問題なかったのだが,教室にもっていったとたんにつながらなくなった. そこで MacBook を再起動したのだが,それからしばらく,ほとんどアップルマークが表示されたままになってしまった. そこから 20 分ほどは授業ができず,そのあともあれこれためして,安定するまで 30 分以上かかった.
情報学部としてはできるだけはやく対面授業にもどすという方針だということをうけて,さっそく対面授業で演習を実施し,その後の授業も対面にした. しかし,インターネット論がある金曜日は授業数がすくないこともあってか,遠隔を希望する学生が多い. そのため,両方に良質なサービスをする必要があるのだが,これがなかなかおもうようにいかない.
今年は「インターネット論」の受講者が 60 人ちかくいて,しかも遠隔で参加する学生にも配慮する必要があるため,一昨年までやっていたハードウェアをつかったイーサネットの演習はあきらめて,4 年以上まえにつかっていたシミュレータをつかった演習をすることにした.ところが,その後とくにここ数ヶ月のあいだに,おもに 2 つの原因でこのシミュレータを Windows 10 でつかうことがむずかしくなっていることがわかった.学生にはおもっていた以上に苦労をかけることになってしまったが,はじめたからにはしかたがない.ここでは問題と解決策について書くことにする.
工学院大学での遠隔での試験の答案用紙を Google spreadsheet でつくった. スプレッドシートをつかうことにはいくつかの利点があった. 来年度は紙での試験にもどる可能性がたかいが,教室での試験にもスプレッドシートがつかえれば利点があるとかんがえられる.
遠隔で試験をするとき Google Classroom をつかえば比較的容易にできるのだろうが,それがつかえないので Google Spreadsheet の答案用紙を 1 人ずつつくって配布する際に,そのリンクを CoursePower をつかって知らせようとした. ところが,CoursePower にはそのためにうまくつかえるしかけがないようだ.
工学院大学で担当している遠隔授業で,ふだんの授業内の小演習やアンケートには Google form を使用している. しかし,Google form は学生がこたえた内容を集計するには便利だが,いろいろ制約がある. そのため,試験には Google spreadsheet をつかうことにした.
工学院大学で「インターネット論」を担当しているが,今年はすべてを遠隔授業として,試験もオンライン・リアルタイムでおこなうことにした. 通常の授業でも G Suite (Goodle Workspace) をどうつかえばうまく授業ができるかが課題になったが,試験のやりかたにもくふうが必要だ. 試験中に学生の様子が把握できるようにするために Google スプレッドシートを使用する方法をくふうしたので,それについて書く. 試験がおわってから必要な記述を訂正した (2021-1-9).
工学院大学では遠隔講義に Zoom をつかうことが禁止され,かわりに G Suite の使用がすすめられていたため,私にとってははじめての遠隔講義を 9 月からはじめるにあたって,G Suite を駆使してオンラインで授業をする方法をかんがえた. しかし,やってみると G Suite だけではとじないことがわかった. G Suite だけですまなかったおもな理由は Google Classroom がつかえなかったことだが,それにともなって学生にいろいろな混乱をおこしてしまった.
まだ今期の講義はおわっていないが,とくに開始前と最初のころをふりかえってみたい. はじめての遠隔授業を 9 月から工学院大学で開始するまえに,それをどのようにすすめたらよいか,いろいろ情報をあつめようとおもった. 4 月から遠隔授業をしているわけなので,まず学内の経験がきけないかとおもったが,学内の Web などをさがしても情報はほとんどわからなかった. 前期の授業のシラバスなどをみてもコロナ前から変わっていなかった. つまり,コロナ禍の授業に関する公式情報は,マニュアルをのぞいて,ほとんどなかった.
大学での遠隔授業の区切りとして,1 回の授業のあいだに数回の小演習やアンケートのようなものをいれてブレークしようとしているが,なかなかうまくいかない. 失敗すると延々と講義することになってしまうし,小演習のあいだに学生がなにをしているのか把握できない. つまり,ブレークとフィードバックがうまくいかない. 今期の授業がおわるまでにやりかたを確立できそうにない.
オンラインの遠隔講義で 2 回のレポートを課した. 提出は PDF などのファイルにしたのだが,ファイルのまま採点するとファイル上に書いたコメントや採点結果などがみえにくいので,結局,これまでと同様に紙にだして得点などを書きこんでいる. ペーパーレスにはなかなかできない.
CoursePower への文句をいうのがこのブログの目的にそったものとはいえないが,もうすこしだけ書いておきたい.
工学院大学では他のおおくの大学と同様に,学生と教員とのやりとりのために CoursePower を導入した. 教室での授業をたすけるのが導入の目的だったわけだが,オンライン授業でもおなじように使用することはできる. しかし,あまり直観的でないインタフェースと,マニュアルがアクセスしにくいことで,すくなくとも私の場合はいろいろ問題がおこっている.
工学院大学で「インターネット論」という授業を担当しているが,今年はそれをオンラインで実施している. 学生はさまざまな環境でオンライン授業にアクセスしてくる. そのため,うまくつながっているかどうか,毎回,最初に Google Form で「アクセス確認」することにしている. Google Meet で共有しているスライドが見られるか,講義音声がうまくつたわっているか,Google Hangout につなげるか (チャットできるか),ほかに問題はないかを,わけて質問している. 最初は一部の学生がうまくつなげなくてこまっていたが,その後はたいてい全員うまくアクセスできている. しかし,一度,トラブルが発生したことがあった.
工学院大学での「インターネット論」のオンライン授業で,アンケートや小演習のために Google Form を使用している. 学生に 1 問ずつこたえてもらうと,その場ですぐに結果が集計されてみることができる. また,日本の教室ではなかなか学生の発言をひきだすことができないが,Google Form ならばわりと気軽に発言してもらえるので,それを授業に反映させられるのも利点だ.
ここ数年,工学院大学で「インターネット論」の講義をしてきたが,今年はコロナ対策 (COVID-19 対策) としてオンラインでやることがもとめられた. 大学からの資料ではオンデマンドが基本ということになっているが,同時双方向性にはこだわりたい. 世間でよくつかわれている Zoom はセキュリティなどに問題があるので使用しないということで,Google の G Suite を基本とするやりかたになった. Google Meet, Google Hangout, Google Form, Google Spreadsheet などのツールを駆使して双方向授業を実現しようとしている. すでに初回の授業は終えたが,このやりかたで大学がもとめている「1 回につきデータ量 100 MB 以下」を達成したかどうか,確実ではない.
このブログをはじめたころは,講義の期間中,比較的よく記事を書いてきた. しかし,だんだん書かなくなり,昨年度はついにひとつも記事を書かなかった. 基本的には,前年とちがう点だけを書くようになっている. 昨年度もなにも変えなかったわけではないが,記事を書きたいとおもうほど,あたらしいことはなかったということだ.
今年あたらしくはじめたことのひとつは,講義のなかばでおこなう小演習だ. 第 2 部の講義は 1 回 90 分だったが,第 1 部は 105 分だ. 105 分しゃべりつづけるのはたいへんだし,学生の集中力がそんなにつづくわけがない. 大学でも一方的な講義にならないように,教師が工夫することをもとめている. 机がうごかせない教室なのでグループ学習には適さないから,ひとりずつで小演習をしてもらうようにした.
工学院大学 (1 部) での「インターネット論」の講義は 2 年めになった.その内容は以前担当していた 2 部の「コンピュータネットワーク」の内容を基本にしつつ,昨年も今年もすこしずつ変えてきた. これまで変えてきた内容については別に書くとして,ここではイーサネット演習でのあたらしいこころみについて書く. それは,これまでつかってきたシミュレータをやめて,安価なスイッチや Arduino Uno 互換ボードなどをつかったハードウェアを使用した演習 (実験) だ.
2017 年度で工学院大学の第 2 部はなくなり「コンピュータネットワーク」の講義も終了したが,後期からは第 1 部の「インターネット論」という講義を担当することになった. 「コンピュータネットワーク」最後の年はブログを書かないままおわったが,講義の内容は前年とほぼおなじだ. ただ,学生数がすくなく,出席率もひくかった. というわけで「コンピュータネットワーク」は中途半端な状態でおわってしまったが,今後すくなくとも 3 年間は「インターネット論」という講義を担当することになった. とりあえず「コンピュータネットワーク」の講義内容を下敷きにしてはじめてみたが,2 部と 1 部とではかなり差があるので,途中でも転換をはかり,来年度はかなりの改訂をするつもりだ. このブログは「インターネット論」にひきつごうとかんがえていたが,この記事がそれについてのはじめての記述になった. 来年度どうするかは,これからかんがえることにする.
TCP のアプリケーションとして講義で Web をとりあげ,そのなかに HTML の話もいれている. そのため,演習のレポートを HTML で書いてもらうことをおもいついた. 演習の結果をそこにながしこんで,コメントを書いてもらって Web ブラウザで表示すると レポートが整形されるとかんがえた. しかし,実際にはそんなにうまくいかずに,結局私が HTML をそのまま読むはめになった.
最初の演習がうまくいかなかったので,イーサネットを中心とする演習をもう 1 回やった. そのとき,イーサネット・シミュレータとともにつくりかけの IP シミュレータも用意した. あまり使用はすすめられないと学生にいっておいたのだが,それをつかったひとも何人かいる. イーサネットと IP とをいっしょに提示したことが,一部の学生に混乱をひきおこしたようだ. こういうことはするべきでなかったとおもう. さらに,もう 1 回,かんたんな TCP, UDP の実習をこころみた. ほんとうはさらに TCP 上のサービスつまり FTP, telnet, ssh などの実習もしようとかんがえていたが, 準備が不十分でできなくなった.
イーサネットの演習をいきなりやっても,あまりうまくいかないことがわかった. 来年はネットワーク以前の部分の説明からはいるようにしようとおもう. そして,インターネットのいりぐちとしてのブロードバンド・ルータをもっとはじめに導入するやりかたがあるのではないかとおもった.
シミュレータの例題として,ループをつくるとうまく通信できないという例をあげていた. しかし,その例題をちゃんとテストしていなかった. 学生がそれをためしてみて,あまりうまくうごかないことがわかった.
今年度はとくにシミュレータの改良とそれをつかった演習にちからをいれている. イーサネット・シミュレータにくわえて IP のシミュレータもつくった (IP シミュレータはもうすこし完成度をあげてから公開する). 最初の演習ではコマンド・プロンプトでつまづいてしまったので,それを陽にひらかくなくてもダブル・クリックするだけでシミュレーションできるようにくふうした.
ことしはイーサネットの講義 (2 回) の後半を演習室つまり学生ひとりに 1 台ずつコンピュータがある環境でやってみた. それでもいろいろハードルがあってうまくいかなかったが,その経験をもとにして シミュレータを改訂したので, ここにあたらしい版をのせる (5 月 10 日改訂).
この講義でつかっているイーサネット・シミュレータについての論文を書いて,国際学会 ICOIN 2015 で発表してきた. 査読者の評価がひくくて,口頭発表でなくポスターでしか採択されなかったが,好意的な意見もきくことができた.
しばらくここに書きこみをしてこなかったが,そのあいだに講義は終了した. 今年は休講もたびかさなったためか,試験の成績はあまりよくなかった. 予定どおりイーサネットのシミュレータをつかったが,これまあまりうまくいかなかった. 準備不足もあったが,予測できない部分もあった.
ネットワークは耳学問でなくて,なにかしら,さわってみるのがよいとかんがえている. そのために昨年,イーサネット・シミュレータをつくった (最新版, 2014-4-27 版, 2014-4-19 版, 昨年度版). 昨年はもともとの計画が失敗してドロナワ的につくったものなので,うまくつかってもらうことができなかった. しかし,今年はうまくつかってもらえるようにしたい.
シラバスの期限は月末だとおもいこんでいたが,確認したらきのう (2 月 26 日) になっていたので,あわてて書いた.昨年までとくらべると,記述するべき内容がふえ,記述の基準もきびしくなっている.シラバスの内容をここにも書いておく.
試験もおわったいま,反省の時期になっている. 昨年と同様に,シラバスの一部として入力した 「授業を振り返ってのコメント」 をここにも採録する. ただし,字数制限のためシラバスからは最初の段落ははずしている.
試験の答案は学生に通常は返却しない. 答案は大学から 5 年間の保管を義務づけられているということだ. コピーをとって原本ないしコピーのほうを返却する可能性はあるが,その方法もくふうしないと返却できない. 昨年は返却しなかったが,コピーのとりかたなどかんがえていなかったから,今年も返却するのは困難だろう. 来年はくふうして返却をこころみることもかんがえられる.
日本の大学生は概しておとなしいのだが,今回は試験の終了直前および直後に 2 人から 「抗議」 をうけた. その主要な内容は試験の問題文に不適切な点があるということだが,それだけでなく,この講義のポリシーに関する部分もある. ネットワーク屋の常識にあわない部分については,来年度はより慎重なあつかいが必要だろう. しかし,ゆずれない点もある.
2013 年度のシラバスへのリンクをはっておく (Japanese only).
http://syllabus.sc.kogakuin.ac.jp/syllabus/daigaku/2013/2C54/6F71.html
2013 年度の他の記事よりまえに表示されるようにするため,日付を操作している.
最後の講義の時間には,2 回めのレポートの採点結果を学生にフィードバックするとともに,その前日 (7 月 19 日) の仮想化研究会での発表内容を紹介するのにあてた. 反応はあまりよくなかったが,ネットワークに関する講義なので,その先端研究を紹介するのもよいのではないかとおもっている.
今年度は,昨年度の「教科書」からの脱却をはかろうとかんがえていたが,結局,スライドはほとんど昨年とおなじ内容になってしまった. スライドを改訂するためにあまり時間がかけられなかったということだ. そのため,著作権上の問題から,使用したままのスライドをネットで公開することはできない. 解像度をおとした全スライドをここに (あとで) のせることにする.
2014-4-13 追記:
すっかりおそくなってしまったが,スライドをここにおく.
講義は全体としては昨年にちかいかたちですすめている. だから,このブログにもほとんど書かなかった. しかし,当初予定では Seattle というシステムをつかうつもりだったのをあきらめて,イーサネットのシミュレータを新規開発して演習につかってみた. その結果はあまりよくなかったが,このプログラムはつかえるのではないかとおもうので公開する.
きょう (2013-4-13) が 2013 年度の講義の初日だ. 昨年度の講義の内容などに関しては改善の必要がいろいろあるものの,大幅に改訂する必要も余裕もないので,シラバスは昨年度のをわずかにかえただけだ. しかし,すでにかえたのは教科書の指定をやめたことであり,もうひとつかえたいとかんがえていることとして,Seattle というシステムをつかって講義・演習をすることがある.
2012 年度のシラバスへのリンクをはっておく (Japanese only).
http://syllabus.sc.kogakuin.ac.jp/syllabus/daigaku/2012/2C54/6F73.html
2012 年度の他の記事よりまえに表示されるようにするため,日付を操作している.
試験もおわって,今年度のまとめの時期になった. シラバスの一部として入力した 「授業を振り返ってのコメント」 をここにも採録する.
個人ブログの 「大学の講義で MacBook Air と Keynote をつかっている」で書いたように,この講義では MacBook Air と Keynote という Apple のソフトウェアをつかってきた. MacBook Air は軽量であつかいやすく,OS も Unix 系なので,そのうえでデモもしやすかった. Keynote は PowerPoint に似たソフトウェアなのだが,機能がうまくしぼりこまれている.
第 10 回から第 11 回のスライドに,著作権上の問題がおこりにくいように対策したものをアップロードする.
- 第 10/11 回: 8. ネットワーク・サービスの基礎プロトコル TCP と UDP
数回前に学生のアンケートをとった. 全科目についてアンケート用紙が用意されて,結果も大学で集計してくれる. 私が 1 学期間すべての講義を担当するのははじめてなので,どういう結果がでるのか,いささかおそれながら待っていた.
最近はあちこちで 「仮想化」 が注目されている. サーバの仮想化,ネットワークの仮想化などなど... しかし,それでは 「仮想化」 ってなにを意味しているのか,どれだけのひろがりがあるのか,とおもってしらべても,あまりきちんと書いているものがない. この講義でネットワーク仮想化をとりあげたので,そのついでにコンピュータの仮想化のことまではなした. その材料を Wikipedia にいれて紛糾するとこまるので,自分のサイト (調査と解説: 仮想化とは?) に書いた.
第 8 回から第 9 回のスライドに,著作権上の問題がおこりにくいように対策したものをアップロードする.
- 第 8/9 回: 7. プライベート・ネットワークとネットワーク仮想化
ここには私が参加している仮想化ノード・プロジェクトやのことや, 私が開発した非 IP プロトコル IPEC (IP Ether Chimera) のことや,OpenFlow の紹介もしている.