2005 年 11 月にシンガポールで ACM Multimedia 2005 という学会があり,私はそこで voiscape (ヴォイスケープ) に関するデモをしてきました. これまで 10 回以上,海外への出張や個人旅行をしてきましたが,このシンガポール出張でもこれまでにない経験をいくつかしたので,ここに書いておくことにします. それらの経験のうちいちばんおおきかったのは,ホテルがうまってしまって,まったくとまる部屋がないということ (「シンガポール中のホテルが満室!! という経験」) でしたが,ここに書くのはスーツケースがこわれて,かわりのスーツケースを値引き交渉して買った話です.
すでにそれから 1 年たったので,どういうこわれかたをしたのか,もうはっきりおもいだせないのですが,なんとか荷物をいれてうごかすことはできたものの,できればすぐに交換したい状態でした. とまったホテルはシンガポールの Orchard Road (オーチャード・ロード) にあり,ここはショッピング街です. 最近は日本でも価格破壊がすすんで,このような工業製品に関しては物価がシンガポールの何倍もするということはなくなっています. しかし,それでも日本にもってかえって買いかえるより,ここでスーツケースを買ってとりかえるほうがよいとおもわれました. Web でしらべても,中くらいのスーツケースは日本で買えば 1 個 8000 円くらいはするようです.
そこで,Orchard Road のいくつかの店をのぞいてみました. サムソナイトなども当然あるのですが,それはやすくないので,ちょうどよさそうなものをえらびました. $70 (シンガポール・ドル) くらいの値段がついているものをすこしだけ値引き交渉をして,記憶によれば $60 のキャッシュで買いました. これは円に換算すると 5000 円弱です. もっと値引きさせることもできたでしょうが,まあ,わるくない値段なのではないかとおもいました. そういうわけで,入社以来つかってきた “おもいでの” スーツケースは,シンガポールのホテルにおきざりにされてしまいました.