省エネ・節電や環境のため,つまり CO2 排出量をおさえるために暖房温度を 20℃ にしようということがいわれています. これは設定温度を 20℃ にしようということなのでしょうか? 設定温度を 20℃ にすれば室温は 20℃ になるのでしょうか? この問題についてかんがえてみたいとおもいます.
エアコンの設定温度とは,そもそもなんなのでしょうか? もしかしたら,メーカーによって,あるいは時期によって,その定義はちがうのかもしれません. 私の家では 1990 年に買った NEC のエアコン (製造者はシャープ) を 2 台,つかってきました. このエアコンにはリモコンにセンサーがついています. このセンサーで温度をはかって,設定温度をきめているようです.
しかし,リモコンにセンサーがついているエアコンはむしろすくないでしょう. 通常はエアコンの室内機で温度を測定しています. 最近の数年間で日立のエアコンを 4 台買いましたが,そのうち 2 台で実験したかぎりでは,すくなくとも日立のエアコンでは室内の空気をすいこむところで温度を測定して,それが設定温度 (+1℃ ?) に達したところで運転がほぼとまるようになっています (吸気口付近に温度計をおいてしらべた結果です). (写真は一番最近 2 台買った RAS-LJS22W です.)
そのため,設定温度を 20℃ にしておくと,室内にもっと温度がひくいところがあっても吸気音度が 20℃ になると,運転は停止してしまいます. したがって,温度のひくいところ (基準点とよぶことにします) は,なかなか設定温度には達しないことになります.
したがって,私自身は,室温がひくいときには設定温度を 20℃ よりたかく (たとえば 22℃ に) して,基準点においてもなるべくはやく 20℃ に達するようにしています. こうして基準点での温度が 20℃ に達するか,またはそれに十分ちかくなったところで,設定温度を 20℃ に変更します. 設定温度をよりたかくすれば,基準点の温度はそれだけはやく 20℃ に達しますが,たぶん CO2 排出量はふえてしまいます. どうするのが最適であるのかは,まだわかっていません.
関連項目:
- 交換するべきか否か!? ― 新旧エアコンの比較困難
- エアコンとその温度設定 (2010-7-27 追記)