自宅に保管してあった雑誌を PDF 化するために,富士通の ScanSnap S1500 (下の写真) を買って,つかってみた. 
その長所・短所をまとめてみる. 

使用していないときのサイズは 30 cm x 16 cm x 16 cm であり,かなりちいさい. 
使用するときは 2 つのトレイをひらく. 
この操作で電源もはいる. 
つまり,スイッチをおす必要はない. 
まず,雑誌や本をバラバラにした紙を 50 枚までスタックすることができる. これを 1 分に 20 枚のはやさで両面同時に読んでいくことができる.
50 枚だと雑誌でも 1 冊すべてスタックできないことがおおいので,ちょっと不満だが,やむをえない.
このスキャナのよい点はつぎのとおりだ (高速性など,カタログに書いてあることは基本的に除外する).
- ジャムがおこりにくいこと
 - 雑誌を裁断すると,紙には糊 (ホットメルト) などがついていて,厚さが一定でないし,まがっていたりする. それでも,紙どうしがくっついていなければ,だいたいはジャムをおこさずによむことができる.
 - 紙のかさなりが確実に検出されること
 - ときには紙が糊や静電気でくっついているために,2 枚以上まとめて,おくられることがある. こういう紙のかさなりはほぼ確実に検出されて,よみこみが停止する. だから,かさなっていても気づかないということはまずない.
 
その一方で,つかいにくい面もある.
- エラー時のあつかいが不統一
 - エラーがおこったときの処理が,エラーの種類によってまちまちだ. 
原稿が読めなかったときは,よみこみを停止して,原稿をいれなおして続行するか,中止するかを選択するようにもとめてくる. 
このときは,よみこみに成功した直前のページが表示される. 
原稿を読みこんだがジャムなどで停止したときは,読みこんだページをすてるかどうかをきいてくる. このときは 2 枚まえまでの原稿の表面が表示される. 裏面を表示させることもできるが,読みこみに失敗したときとはちがって 2 ページおきに表示されるのがわかりにくい. - うすい紙によわいこと
 - 雑誌でよくつかわれるうすい紙は,2 枚以上一度にまきこまれることがおおい. とくに,全面写真印刷されているページは静電気がおこって,まきこまれやすい. この問題への対策はまだよくわかっていない.
 - 空き時間利用の OCR の動作は継続しない
 - S1500 には 2 つの OCR つまり生成した PDF ファイル中にふくまれる画像から文字を認識するプログラムが付属している. ひとつは ScanSnap Organizer というソフトウェアであり,もうひとつは Adobe Acrobat 9 Standard だ. Acrobat をつかうほうがよい理由もあるのだが,ScanSnap Organizer についていえば,すぐに実行するモードとあき時間に処理するモードとがある. 後者では処理するべきファイルを指示しておくと,あき時間に文字認識を実行するようになっている. ところが,Windows 7 においてだけの問題かもしれないが,このプログラムにはスケジューリングに問題がある. PC の CPU 時間があいているのに,「空き待ち」 状態のまま処理しなくなってしまう. そのため,PC をつけたままほうっておいても,処理はほとんどすすまない. だから,すぐに処理するモードをつかったほうがよい.
 
ついつい,もんくのほうがおおくなってしまった. しかし,総合的には満足している.
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