震災直前に発行されたらしい 2011-3-14 の日経ビジネスをみた. そのなかに東京電力の広告がある. 「貴重な資源を繰り返し使う 「プルサーマル」」 と題して,福島第一原発 3 号機でおこなわれているプルサーマルについて解説されている. なんというタイミングだろう !!
その広告のなかで,福島第一原発の所長である 吉田 昌郎 氏は,プルサーマルは 「海外では 1960 年代から行われており,安全性は確認されている」 といい,事故をふせぐために 「失敗に学ぶ教室」 というしくみをつくっていることを紹介している.
[ここで 「安全性は確認されている」 というのは通常の状態ではという条件つきだろう.
「失敗に学ぶ教室」 は過去からまなぶということであり,今回のような予測をこえる事態に対処する方法にはならなかっただろう.]
原子炉の寿命に関しては 「60 年間の運転期間を仮定して,30 年を迎える前に高経年化技術評価を行」 うといっている.
[1 ~ 3 号機はおそらく 40 年以下で廃炉にせざるをえないだろうが,さらに 20 年以上つかうつもりだったことがわかる.]
一方で,「最近はトラブルが少なくなった半面,若手が現場で学ぶ機会が少なくなり,機械に頼りすぎる傾向があるのを懸念しています.」 ともいっている.
対談相手の 寺田 農 氏は 「福島第一原子力発電所の第一印象は,「ゆとり」 です」 といっている.
事故がなければフムフムでおわってしまっただろうが,いまからは,いろいろとかんがえさせられる. 興味があるひとは,ぜひ原文を参照するとよい.
関連項目 (2011-3-28 追記):