「セル・オートマトン風 “3D ゆらぎ印刷” におけるパターンの方向」 では,「泡」 が右下から左上へゆるい角度でながれることを指摘した. つまり,フィラメントでうまっている部分を空白がながれるときは,ゆるい角度になる. しかし,これと逆に空白部分にフィラメントがはきだされるときは,急角度で右下から左上にパターンがつくられる.
空白を持続的につくりだすには,すこしくふうがいる. 下の写真はヘッドで (円ではなく) 6 角形をえがきながら印刷しているが,頂点のあいだは最高速にちかいはやさ (5000 mm/min 以上) で移動させている. こうすると,パターンは疎になり,空白ができる. その空白部分に 6 角形の頂点から左上にむかって 80° 以上の急角度でパターンが成長していく. ただし,この条件ではあまりその成長はながつづきしない.
等速でパターンを生成しているときには上記のように急角度がじゃまされずにつづくことはまれだが,下の写真のような例もある.
しかし,この方向のパターンが右にむかうパターンとぶつかって閉じることもあり,すこしずれるがふたたび左上にむかうこともある. 「セル・オートマトン風 “3D ゆらぎ印刷” における密なパターンと疎なパターン」 に書いた逆 U 字形または靴形 (下の写真のなかにいくつかある) は 2 つがぶつかって閉じたときにできるかたちだ. また,つぎの写真では閉じずに連鎖しているところがある (連鎖のパターンは上の写真のなかにもある).