5 月 24 日に東京をでて夫婦で大阪に宿泊し,25 日には奈良,26〜27 日には大阪・関西万博をみてきた.事前にあまりこまかい計画をたてていなかったし,そもそもどこを見るべきなのかがあまりよくわかっていなかった.万博に関しては期待したほどの収穫はなかった.十分な成果をあげているとはいえないが,この万博でいろいろなこころみをしていることは評価できるとおもう.
1 ヶ月ほどまえにはチケットを買っていたので,一応,パビリオンの予約はとっていた.しかし,2 枚まとめて予約をとったはずなのに,26 日ぶんとしては 2 枚バラバラな予約がとれていた.予約の手続きをまちがえたのかもしれない.予約やそのほかで不明な点を公式サイトで質問していたが,返事はこなかった.
公式サイトのユーザインタフェースは最悪だ.ログインするとほとんど常にエラーがおこるし,予約のとりかたなども非常にわかりにくい.予約がとれたときにどのように連絡がくるのかもサイトの記述ではよくわからないし,質問してもこたえはかえってこない.つぎに万博がひらかれるなら,そのときには AI などをつかって,質問応答もふくめて,もっとよいインタフェースをつくることができるとおもう.
とれた予約は「いのちの未来 (石黒)」が 1 枚,「いのち動的平衡館 (福岡)」が 1 枚,関西パビリオンが 2 枚 (2 日めの同時刻) だ.動的平衡館は妻にゆずって,「いのちの未来」と関西パビリオンをみた.前者はアンドロイドのある未来をえがいたものだが,アンドロイドによってからだの不自由さがとりのぞけるというのはよいとして,からだをアンドロイドにすげかえることによって寿命をのばせるようになるというかんがえには同意できない.
予約があれば関西パビリオンは入場のための列にはならばなくてよくなるが,内部ではさらに入場制限がおこなわれている.内部で何度も列にならぶ気がしないので,ほどほどでやめておいた.
2 日めは当日登録 (予約) をこころみたが,それによってとれた予約は「いのちめぐる冒険」の ANIMA! だけだった.ほとんどのパビリオンは予約枠がかぎられていて,とることができない.
予約がとれなかった時間には列にならんでパビリオンに入場するしかない.長い列にはならびたくないので,ほとんどならばずにみられる COMMONS (おおくの国の展示をあつめたパビリオン) を中心にみた.万国博覧会なのだから,このような展示をみるのが本来の趣旨にそっているとおもう. ほかのパビリオンのなかでは,スペイン,インドなどは比較的短時間の待ちで入場できたが,そのぶん,印象はうすいといわざるをえない.他のパビリオンに関しても,えられたものはかぎられている.
2 日めの最初には三菱未来館が比較的すいていたのではいった.映像はかなりちからをいれてつくったのだとおもう.しかし,原初の火星の環境が地球に似ていて生命がうまれる可能性があったということをいっているが,つっこみがたりないのであまりおもしろくなかった.ANIMA! も映像や音にちからがはいっているとおもうが,私につたわってくるものはすくなかった.生命の起源やいきものの構造などに関しては,NHK の「人体 III」など,テレビからえられるものがずっと多い.グラフィクスももっとよくできているようにおもう.
世界は知られていない,私が知らないことだらけのはずなのに,すくなくとも私が見たパビリオンからはそれがあまりつたわってこなかった.もっとそういうものをひろいあげた展示が可能なのではないかとおもうが,それが各国が万博でつたえたいことではないということかもしれない.