著者は 2007 年に最高裁で同日に判決がだされた 5 件の中国人による戦争被害賠償請求において,独立に判決をだすべき裁判官が談合したのではないかというネタを執拗に論じている. 談合が問題なのかどうかもよくわからないが,明白な証拠がない問題を執拗に追求してみてもはじまらない. さらに著者はさらに判決の理由欄に理由以外の蛇足を書くことを越権行為として非難している. しかし,理由以外につたえたいことがあれば書いてもよいのではないだろうか. それを禁止する法律はないようだから… こうしたことをとって最高裁が法を犯しているとか暴走しているというが,誇張された表現である. 重箱の隅をつつく議論だとおもえる.
評価: ★★☆☆☆
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